SHOP BLOG
2015.06.13
今週の男子ツアーは日本を飛び出して、タイで開催されています。
ワンアジアツアーと共催のシンハーコーポレーションタイランドオープンです。
161人の出場選手中、日本人は37人のみと、少しさびしい気もしています。
さらに予選通過者も20人だけというのを見ると、もはや日本はゴルフ先進国ではないのかとさえ思ってしまいます。
先週の日本ゴルフツアー選手権森ビルカップも、中国のリャン・ウェンチョンが嬉しい日本ツアー初勝利を挙げました。
これで日本プロに続いて、メジャーを外国勢が連覇しました。
日本人がんばれ、というお決まりのことは余り言いませんが、もう少し若い選手の活躍を見たいと思っています。
リャン・ウェンチョンは中国ゴルフのパイオニアでもあります。
これまで欧州ツアー、アジアンツアー、ワンアジアツアーで勝ち星を挙げています。
日本ツアーも2004年からシード権を保持し、昨年はドライビングディスタンス12位、バーディ率4位、イーグル率1位と、年齢に似合わずアグレッシブなゴルフを展開しています。
しかし今回のツアー選手権では徹底して低いボールを打ち続けていました。
宍戸ヒルズは各ホールが林でセパレートされた林間コースです。
その木々が高いので地上で感じる風と上空の風が違うことが多く、風の読みというのが非常に難しいゴルフ場です。
上空の風がわからないなら、木より高く打たなければいい、リャンは実に単純なゴルフを徹底していました。
他の選手はフェアウェイウッドやユーティリティで刻む場面を良く見ましたが、リャンはほとんどドライバーでした。
どんなドライバーを使っているのだろうと観察してみると、契約先である本間ゴルフのBERES C-01を使っていました。
本間契約の選手の多くはツアーワールドを使っていますが、リャンは2011年発売のこのクラブをまだ愛用しているようです。
ニューモデルのほうが飛距離を稼ぐには有利です。
飛ばしはゴルフの醍醐味のひとつですが、飛べば必ずスコアアップするというものでもありません。
慣れたクラブのほうがコントロール性は高まります。
自分の手足のように使えるからこそリャンはニューモデルにスイッチせず、また今大会でも使用を徹底したのでしょう。
「合っているクラブ」だから変えられない、と思うかもしれませんが、話はもっと単純なものです。
どんなゴルファーであれ、振りやすいクラブは慣れたクラブです。
新しく買ったクラブを、「これは自分には合わない」とすぐに手放ししまうゴルファーがいます。
そして以前のクラブに戻すと「振りやすい」と言います。
慣れているのだから振りやすいのは当然のことです。
クラブを新しくするのは得たい結果があるからです。
スライスを直したいと思い新しく買ったクラブで、スライスが出ないのならばその買い替えは正解です。
仮に振りづらさを感じているとしても、それは我慢して使い続けないといけません。
この振りづらさになれることでスイングが変わり、スライスの出ないスイングになっていくのです。
クラブを変える目的は結果を変えることであり、スイングを変えることです。
リャンもこのドライバーを使い続ける限り、あの独特なスイングで振り続けるのでしょう。