HOME > エンタメコンテンツ> Artist of golf > ゴルフに生きる飛距離の芸術者 安楽 拓也

試行錯誤の末にたどり着いた飛びの理論

 飛距離アップに必要なのは、やっぱり筋力なのか?——。そんな質問を安楽はよく受ける。ドラコンには、筋肉隆々の選手が力任せにクラブを振り回すというイメージがあるのだろう。安楽はその点に関して次のように語る。

 「筋力はそれほど重要な要素では無いですね。むしろ大切なのは、アドレスの安定感とスイングのリズム。これにこだわればスイングのエネルギーが、効率よくボールに伝わるようになります。僕自身、何年も試行錯誤を繰り返しながら、どんなアドレスがいいのか、どうすればスイングのタイミングやリズムがよくなるかを見つけ出しました。」安楽のスイングを見た人は「(ドラコンプレーヤーらしくない)淀みのないスイングなのに、なぜあんなに飛ぶの?」と皆、口を揃える。でもそのスイングこそが飛ばしの安楽流理論を具現化したものなのだ。

入れ込まないが、験をかつぐのが安楽流

 通常のゴルフ競技は18ホール。4、5時間を掛けて消化する。しかし、ドラコンは数分間、数球で事が決まる。その決戦前の心境は、尋常ではないだろう。

 「“明日は試合だ”と入れ込んで、上手くいった試しがないですね。だから、試合直前でもいつも通りを心がけています。実際、仲間と飲みに行った翌日の試合で勝ったこともありますから。」特に入れ込む様子も見せない安楽だが、験はかつぐという。

 「欠かせないのは赤いパンツ(下着)。かれこれ4年は愛用してますね。これまで勝ったすべての試合ではいていました。ただ、これまで2枚あったのですが、そのうちの1枚を何も知らない家内が捨ててしまった。残りの1枚が擦り切れたりして、はけなくなったらどうしよう?そう考えると少し不安です。」

 それともうひとつ欠かせないのが、2年前から愛用しているレギュラーサイズの1本のティペグだ。「このティで昨年8勝、おととしは12勝。この2年間、これ以外のティで勝ったことがありません。まさに必勝グッズです」。

勝負氏の裏側に富士山あり

 仕事柄、全国津々浦々を転戦する安楽。もちろん試合は真剣勝負だが、楽しみも多い。「その中のひとつが自然観賞です。試合会場周辺やそこに到着するまでに出会う自然や景色を楽しんでいますね。お気に入りの景色は富士山。携帯電話の待ち受け画面を富士山にするほど大好きなんです。やっぱり雄大ですからね」豊かな自然の景色と出会えるから車の長時間の移動も苦にならないと語る安楽。大男からふとこぼれた優しいエピソードが彼の人間性を表してくれた。

 ふだん休日が少ないドラコンプロをそっと癒し、リラックスさせてくれるのが富士山。安楽拓也の違う側面をまた一つ見つけることができた。

愛器はスーパーカー

 運命的なものを感じた—— このドライバーがなかったら400Y超の記録はなかったとまで彼を言わしめる。それが契約先のブランド『NEXGEN(ネクスジェン)』。「運命を感じましたし、逆にこの記録(400ヤード超)がなければネクシジェンがゴルファーの間でこれほど認知されることはなかったと思いますね。」

 これまで、「飛ぶ」と評判のクラブはいくつもあった。しかしながらどれも難しいものばかり。「このネクシジェンは、当たれば飛ぶ。そんなやさしさを兼ね備えています。クラブが仕事をしてくれるから小細工する必要がない。むしろ、上げて下ろすだけのシンプルなスイングで好結果をもたらしてくれます。車に例えるなら、ポルシェの加速(飛び)とクラウン・ロイヤルサルーンの乗り心地(やさしさ)といったところでしょうか?」

 そんな夢のようなスーパーカーが、「軽自動車」でドラコン界に殴り込んでいた安楽の今の愛車だ。この愛車無しでは、今の安楽は無い。逆もしかり安楽無しではネクスジェンも無い。そんな関係だから堂々と「運命」と言えるのだろう。

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