海外メジャー通算18勝を誇り、“ゴールデン・ベア”の愛称でも知られるジャック・ニクラウス(米国)が現地時間2月8日、1962年に自身が立ち上げた「Nicklaus Companies」社の会長の座を退くことを明らかにした。新会長には実業家のハワード・ミルスタイン氏が就任。自らは共同会長の立場から企業をサポートしていく。
同企業は400以上のゴルフコース設計をはじめブランド商品の開発・販売など、ゴルフ界の発展に尽くしてきた。ニクラウス自身も設計、共同設計、再設計に携わっており、その数は全世界で300コース以上にのぼる。日本でも六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)、山陽ゴルフ倶楽部(岡山県)などの名門コースを手がけている。
「私は78歳だがすごく健康で、(企業への)情熱も失われていない。しかし、昨年の秋から他の活動に時間を費やしたい、という考えが芽生え始めた。これからは企業をサポートする立場に回り、妻や家族を支え、彼らと人生を楽しみたい」と語ったニクラウス。今後、多忙のためにおろそかになっていた家族との交流を深めていく考えだ。
現役時代はアーノルド・パーマー、ゲーリー・プレーヤーらライバルとの名勝負でギャラリーを魅了した。その一方、ツアーで世界中を忙しく飛び回っても「家を2週間以上空けることは絶対にしない」と、バーバラ夫人に誓ったほどのファミリーマン。家族思いの優しき“帝王”が、新たな人生をスタートさせる。
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