<スタジオアリス女子オープン 事前情報◇6日◇花屋敷ゴルフ倶楽部よかわコース(6332ヤード・パー72)>
今季、日本選手でただ一人優勝を飾っている鈴木愛が、3週ぶりに国内ツアーに復帰する。メジャーであるANAインスピレーションに参戦していたからだが、その大会では前週から米国に乗り込んだにもかかわらず、決勝ラウンドで最下位に沈む悔しさを味わった。
【写真】女子プロ写真館
「何一つうまくいきませんでした。実力もなかったんですけど、運もなかったので、とても悔しい1週間でした」
と、無念そうな表情で振り返った鈴木。しかし、そこは昨年の賞金女王。ただで転んでしまうほどやわな選手ではない。自分なりにしっかりと課題を見つけてきた。
「アプローチがうまく寄らなかったのが大きな課題ですね。日本では58度のサンドウェッジを開いて使うアプローチ一辺倒でしたが、いろんなウェッジを使い分け、(グリーン手前に)ワンクッションやツークッションさせる打ち方もしていかないといけないなと思いました」
要は、単にボールを上げて寄せる打ち方だけではなく、転がしたり、低く打ち出してスピンをかけて止めるなどアプローチのバリエーションを増やすことができなければ、上位にいけないと感じたわけだ。
実際、米ツアーで結果を残すにはグリーン周りからの技術が大きくものをいう。男子ではあるが、PGAツアーを制した経験のある青木功、丸山茂樹、今田竜二、松山英樹に共通するポイントはアプローチがうまいことにある。正直、コースセッティングがそれほど厳しくない国内ツアーではバリエーションが少なくてもスコアメイクできるが、粘り気のあるラフが長かったり、硬いグリーンが多いPGAツアーではアプローチのバリエーションが少ないのは致命的だ。そのことに気がついただけでも、今回海外メジャーに挑戦した意味はあったといえる。
あとは、その技術をどのようにして身につけるか。まずは今大会できっちりとアンダーパーをマークし、沈んだ気持ちを切り替えたいところだ。(文・山西英希)
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