<中日クラウンズ 3日目◇28日◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(6,557ヤード・パー70)>
アジア人として初の海外メジャーチャンピオンとなったY・E・ヤン(韓国)が日本に戻ってきた。プロ入り後、2004年から日本ツアーに参戦。その年に年間2勝を挙げて、賞金ランク3位に入った。07年からは主戦場を海外に移し、快挙の瞬間は09年の「全米プロゴルフ選手権」に訪れる。最終日、首位スタートのタイガー・ウッズ(米国)を抜き去り、勝利を飾った。
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あれから9年。米国男子ツアーでは思うような結果を残せず、欧州ツアー参戦も経て、再び日本に戻ってきた。昨年は、セカンド、サード、ファイナルの合計3ステージのQTを戦って、最終的に1位通過。実力どおりといえばそれまでだが、メジャーチャンピオンが日本ツアーのQTを受験すること自体が話題となった。
実は14年にもQTを受験して上位で終えたが、15年シーズンは2試合の出場にとどまった。それが再度の日本受験。今季は国内開幕戦の「東建ホームメイトカップ」に続いて早くも2戦目。「日本をメインに戦っていきたい。米国で出られる試合があれば出るけど、基本的には日本がいいかな」と、主戦場変更を示唆する。
日本でも4勝を挙げており、古巣に戻った感じはするが、なぜいま日本なのか。「ゴルフの調子を落としてからは転戦もきつくなった。特に欧州ツアーは厳しいし、米国は出られる試合が限られる、それなら韓国に近い日本がいいと思った」
昨年12月のファイナルQT後にそう語っていたヤン。14、15年の例があるだけに、本当に戻ってくるのかという疑問もあったが、今回はどうやら本気のようだ。「日本でまた優勝したいけど、まずはシード権」と、若手選手のような目標を口にするヤンの言葉を聞けば、その本気度を感じずにはいられない。
「中日クラウンズ」は4回目の出場。2005年の初日には「61」をマークして、当時の大会レコードを樹立。10年大会、石川の「58」で塗り替えられたが、過去3回はトップ10入りと相性がいいのは間違いない。最終日は首位の秋吉翔太と2打差の2位からスタート。メジャーチャンピオンの貫禄を見せて、久しぶりに勝利の美酒を味わいたい。
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