<ニトリレディス 3日目◇26日◇小樽カントリー倶楽部(6,548ヤード・パー72)>
多くの選手が「難しい」と語る小樽カントリー倶楽部を舞台に開催されている「ニトリレディス」。中でもここまでの3日間で最高難易度を誇る16番に、今年も最終日のみ“バーディ賞”(セコムの食30万円分。該当者複数の場合は60万円相当の均等割り)が設定された。
最難関・16番パー4が選手を阻む
この16番パー4は、1990年以降における今日まで開催された大会の中では女子ツアー歴代5番目となる447ヤード(今大会は本日のみ421ヤードのティを使用)。ただし、上位の4つのホールは打ち下ろしのため、体感では当該ホールは1位のホールに勝るとも劣らない長さ。また2打目でピンを狙う選手には池が、レイアップして3打目で寄せようとする選手にはフェアウェイ真ん中にそびえる1本の木が行く手を阻むことも難易度を増幅させる。
小樽カントリー倶楽部の開催初年度となった2015年度から最終日のみバーディ賞が設定されたが、開催初年度はバーディを奪った選手はゼロ。昨年はようやく李知姫(韓国)、辻梨恵、一ノ瀬優希の3人が達成した。
知姫は昨年、ティショットをフェアウェイ真ん中に置くと、2打目をピン2mにピタリ。「セカンドショットは本当はもう少し左を向いていたのですが、プッシュ気味に出てしまったのがついて逆にラッキー(笑)2mのまっすぐなラインでした」とこれを沈めてバーディを奪取した。
バーディを獲るための攻略法を聞いてみると「まずはフェアウェイに置くこと。そしてピンが絶対右の奥なので、セカンドでピンの右の面の上りのパットにつけるのが大事だと思います」。つける位置まで完璧じゃないとバーディは厳しいと話す。
一方の辻はティショットを「ばっちりでした」とフェアウェイの左サイドへ。そこからワンピンほどにつけてバーディを奪った。「セカンドがすごく良かったのを覚えています。あの時賞があったのを知らなくて、バーディを獲れて喜んでいたらキャディさんから“バーディ賞があるよ”と言われて二重に喜びました」。
辻にも攻略ルートを訊いた。同じように「ピン位置は右奥」と想定したうえで、ティショットの重要性を説く。「ティショットをフェアウェイの左、少なくとも左のファーストカットかライの良いラフに置きたいですね。真ん中から右に行ったら、そのピン位置だと2打目で狙えないでしょうから。しっかりと左サイドに置ければチャンスがでてくると思います」とコメント。「また今年も獲れるように頑張りたいですね」と意気込んだ。
イーグル賞、ホールインワン賞は数あれど、バーディに賞金がかけられるのはツアーでも異例。イーグル、ホールインワンに匹敵する難易度であることの裏返しだ。緊迫するサンデーバックナインで、会心のバーディを奪う選手は出てくるのか。
【国内女子ツアー歴代パー4最長ホール(1990年以降ですでに開催された大会)】
1位:「日本女子オープン(2016年)」
烏山城カントリークラブ 二の丸/三の丸コース17番 490ヤード
2位:「LPGAツアー選手権リコーカップ(2002年)」
ハイビスカスゴルフクラブ9番 450ヤード
3位:「ヨネックスレディス(1999-2017年)」
ヨネックスカントリークラブ2番 449ヤード
3位:「フジサンケイレディス(2004年)」
富士レイクサイドカントリー倶楽部1番 449ヤード
5位:「ニトリレディス(2015-2017年)」
小樽カントリー倶楽部16番 447ヤード
※今年の「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」が行われる安比高原ゴルフクラブの3番は歴代2位タイとなる450ヤードとなる予定
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