いよいよ来週、2019年の国内女子ツアーが開幕する。今季のツアーを彩るシード選手50人の中で、新たにシードを手にした選手は11人にのぼる。新鋭たちの素顔はいったいどんなものなのだろうか?
そのゴルフ堅実につき 権藤可恋のスイングを連続写真で見る
TP単年登録選手として臨んだ2018年シーズン。「KKT杯バンテリンレディス」3位など前半戦から活躍を続け、賞金ランク39位(約2862万円)で初シードを獲得した権藤可恋。今季から賞金シード入りした選手は、日本女子プロゴルフ協会の正会員資格を取得できることになったが、その恩恵を得ることとなった。
「いつプロゴルファーじゃなくなるか分からなかった状況のなか、QTを失敗したらダメになる。その不安がなくなるというのは精神的にすごくホッとしている」と、シード入りによって“二重の喜び”を味わった権藤に、改めて胸中を聞いた。以下、一問一答。
■初シードを決めたときの気持ちは? また一番最初に誰に報告しましたか?
「いくら賞金を稼げば確実というラインが、なかなか分からなかったので、どこで安心していいのかがずっとはっきりしませんでした。でも『富士通レディース』が終わって、もう大丈夫かなと思えた時は、少しホッとしました。特に誰かに報告したというのはないですね。まだシーズンが終わっていなかったので」
■2017年までと比べて成長を感じた部分はありますか?
「ショットの精度が全然違うと思います。言ってしまえば全部違いますが(笑)。パッティングもアプローチもスタッツ全体が良くなったし、回っている手応えとしても安定感が増した思います」
■自分のプレーでギャラリーに見てもらいたい部分はどこですか?
「私はあまり飛ぶ方でもないですし、果敢にピンを攻めてというタイプでもない。でもミスをした時や、ピンポジションが難しい状況などで、自分なりのコースマネジメント、18ホールを通してのスコアのまとめ方は見て欲しいです。『あそこから、ああいうアプローチするんだ』とか、グリーンを狙うときの攻め方は、ある意味プロらしいと思っています。アマチュアの人でもできるものを、自分のプレースタイルにしていきたいと思っています」
■プレー中に意識していることはありますか?
「ゴルフはミスをするスポーツです。だからといってリスクヘッジを怠ったり、やりたい放題に攻めればいいというわけではないと思っています。そういった意味で、頭を使ったゴルフは常に意識しています」
■自分はどんな性格だと思いますか?
「あまりハングリー精神が強いとか、負けず嫌いというタイプではないですね。どちらかというと自分で突き詰めていきたいと考えています。誰かと競ったりというよりも、自分が一打でも少なく上がりたいとか、少しでもうまくなりたいと思う性格です」
■憧れの選手を教えてください
「テレサ・ルーさん、申ジエさんは、会場で『すごいなー』と思いながらみています。二人ともタイプは違うのですが、人柄もすごく好きです。一年を通してプレーしていて、今は飛ぶ選手が多いなかで、申ジエさんは私と飛距離は同じくらいなのに、パー5のスタッツが1位。自分の強みを持って、安定していて成績の波が少ない。常に上位にいる選手ってなかなかいないですから。すごいなと思います」
■勝負ウエア、勝負カラーはありますか?
「勝負服はあまりないですね。朝の気分でその日に着る服を決めています」
■ツアー会場では何て呼ばれていますか?
「同級生はゴンカレって呼んでいますね。ゴンカレかゴンちゃんか。ゴンカレは呼びやすそうですよね(笑)。親しみもあっていいかなと思っています」
■座右の銘を教えてください。
「“あきらめない”です。ツアーに出始めた頃は思うようにスイングができなかったり、練習してきたものをコースで出せなかった時期も多かった。うまくいかないと、うまくいかないまま終わっていました。QT、プロテストのような厳しい試合で、サードQTをギリギリで通る、みたいな状況が多かったんです。最終日のバックナインで3つ戻して通過というような。ゴルフは18ホールが終わるまでは何があるか分からないスポーツ。あきらめなければ、前半の調子が悪くても、後半で巻き返したり、一日悪くても、腐らず次の日につながる何かを見つけられるかもしれないと思ってプレーしています」
■シードを獲って次の目標は何ですか?
「今シーズンはリコー(最終戦)に出たいなと思います。今年は日本女子オープンもTOTOも、わずか一人届かず出られなかったのが悔しかった。あとは初優勝ができるように。今年は成績に波があって、予選落ちの大会もあったので、底上げをしていきたいです。調子が悪い時に、もっとスコアをまとめていけるような、トータルして強いと言われるような選手になりたいと思います」
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