<全米女子オープン最終予選会◇22日◇大利根カントリークラブ(茨城県)>
昨年の「日本女子アマ」、「日本ジュニア」の2冠を獲得した吉田優利が、5月30日に開幕する「全米女子オープン」の最終予選会を勝ち抜いて、海外女子メジャー出場を決めた。
20歳の美人プロ・天本遥香も出場権獲得【写真】
1日36ホールの長丁場の戦いで堂々の2位。難コースの大利根CCでトータル1アンダーをマークし、並みいる強豪プロやアマチュアとのデッドヒートを制した。「疲れました」とホッとひと息ついた直後、「目標にしていて、どうしても通りたかったので、すごくうれしいです」と、満面の笑顔がはじけた。
前半の18ホールは5アンダーで駆け抜け首位で後半に入ったが、「(後半の途中で)体が疲れているかもと思って、早めに戦略を練って、グリーンの真ん中を狙って行きました」と、前半のピンデッド作戦から一転。攻守を使い分けるあたりは、歴戦あってのものだった。
今ではJGAナショナルチームの中心メンバーで、海外派遣などで経験も豊富な吉田。それでも、今回は思い入れが違った。「全米女子オープンはゴルファーなら1番の試合。オーガスタ(女子アマ)に行けなかったし、今週はアジア女子アマもあるので、そこにピークを持って行きたかった。それに向けていい感じでした」。
「マスターズ」開催コースのオーガスタナショナルGCで3週前に行われた「オーガスタナショナル女子アマチュア」は、当初は関係者の誤解により出場予定とされていたが、実際には出場資格に合致せずにオーガスでのプレーはかなわなかった。仲のいい安田祐香が3位タイに入ったのを見て悔しさを感じた。「祐香は特別な経験をしたと思う」と、親友の活躍をバネに、憧れの地への切符を獲得した。
さらに、木曜日から茨城県で始まる「アジア・パシフィック女子アマチュア選手権」では当然優勝を狙う。同大会に優勝すれば、今年7月の「全英AIG女子オープン」、「エビアン選手権」、さらには来年のオーガスタナショナル女子アマ(アマチュアであることが条件)への出場権を得るため、「ホスト国ですし、関東の試合。地の利も生かして日本の雰囲気を味方にしたい」と、今週一気にメジャー3戦を決める構えだ。
昨年の日本最強アマチュアも3月に高校を卒業したばかり。4月からは日本ウェルネススポーツ大学に籍を置く女子大生になった。4月、5月アマチュア競技だけでなく国内女子ツアーへの参戦を終えて、本番の全米に向かう。日本のみならず、アジアを代表する最強アマチュアとして、この2カ月でさらに勢いに乗る。(文・高桑均)
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