<NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 最終日◇18日◇軽井沢72ゴルフ 北コース(長野県)◇6705ヤード・パー72>
最終ホールの3パットボギーで惜しくもプレーオフ進出を逃した渋野日向子。スコアカード提出後はロッカールームに15分こもった。気持ちを落ち着かせてから笑顔で姿を現し、テレビインタビューではいつもの笑顔を見せた。
素顔のスマイルも魅力的ですが…
メジャーの最終日のような盛り上がりのなか、「プレッシャーはなかった」と話したが、明るく元気な姿だけでなく、いらつきや怒りを無理に封じ込めるシーンもあったのではないか。全英制覇から帰国して2戦目。人気過熱により、大勢のファンの目が渋野を追うことになったが、少なからず、窮屈感を感じてはいないのだろうか。
今週、渋野はサングラスをかけるシーンが目立った。ショット時は外すものの、移動中やショット間には、珍しいサングラス姿が我々にも新鮮に映った。渋野の代名詞でもあるスマイルに宿る、光り輝くあの目を見ることは、いつもより少なかったように思えた。
なぜ、今週からサングラスをかけたのだろうか。もちろん日差しを避ける意味はあるだろう。それに加え、より集中するための道具として使ったのではないか。周りのにぎやかさを消し、ただひたすらプレーに集中しているように見えた。ファンの声援に笑顔で応えることもファンサービスだし、プレーで魅せるのもファンサービス。今週の渋野は、よりプレーで魅せる選択肢を選び、3日間合計18コのバーディで会場を盛り上げた。
これまでもサングラスは所有していたという渋野だが、試合でその姿を見せることはなかった。今週、渋野が着用していたのはOAKLEY(オークリー)の『Radarlock(レーダーロック)』。この日、会場を訪れたオークリーのツアー担当者に確認したところ、「松山英樹選手が長年愛用しているモデルです」と、世界トップ選手と同じだということがわかった。
「今週から着用していただいて、問い合わせが殺到しています」とは同担当者。契約というわけではないが、いまをときめく渋野が着用すれば、注目の的になるのは想像に難くない。それがあの松山と同じともなれば、なおさらだ。
切れ長でちょっぴり三日月型の渋野の目が見られなくなるのはファンにとっても残念なところだが、サングラス姿の渋野もまた、戦闘力が上がるような感じがして魅力的だった。パットを沈めたあとに見せるとびっきりのスマイルと、次のホールに向かうあいだに見せるサングラス姿。このオンとオフの切り替えが、新たな渋野のトレードマークになるのだろうか。(文・高桑均)
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