<ダンロップフェニックストーナメント最終日◇24日◇フェニックスカントリークラブ(7027ヤード・パー71)>
インコースの2組目、2時間遅れの9時55分にスタートした石川遼。10番パー4でバーディを奪い、続く11番のティショットを放ったところで、中断のサイレンがコース内に鳴り響く。そのまま最終日は中止となったが、石川遼の表情は晴れ晴れとしていた。その理由を次のように語る。
ちょっと珍しいファッション?黄色のチェックがオシャレな石川遼【写真】
「スタート前に練習できたことと、4打だけでもコース内で打てたことです」
その4打とは、まずドライバーで放った10番のティショットは、フェアウエイをとらえ、6番アイアンでの2打目はピン手前6メートルにつく。それをしっかり沈めると、続く11番パー3ではティショットをピン左上4メートルに乗せた。
前日、アイアンショットの球筋をドローにしたことで、ピンをデッドに狙えるようになってきたと語っていた石川。まだはっきりとその感覚をつかみ切れていないだけに、本来ならこの日の18ホールで確信に変えたかったのだろう。
「仕方がないと受け入れるしかありませんが、2回放ったアイアンショットがどちらもよかったことがせめてもの救いですね」
特に、11番ホールはピンがグリーン右サイドのエッジから5ヤードのところに切られていた。それに対し、グリーンの右を狙って左に曲げただけに、自身でも納得のいくショットだった。練習場ではなく、試合という緊張感のあるところで打てたのは大きな価値がある。
「いい材料として次週のカシオワールドオープンへ持っていけます」と笑顔を見せた石川。同大会のスポンサーは石川を長年サポートしており、相性のいい大会でもある。できれば優勝という結果を出したいところだが、ようやく調子が上がってきたことで、自らの期待も高まる。
「少しでもいい内容が出せるように頑張ります」と答えた石川だが、その表情からは秘かな自信がうかがえた。(文・山西英希)
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