少し寂しいニュースだ。米フロリダ州オーランドに本社を置くゴルフチャンネル(Golf Channel)は、来年コネチカット州スタンフォードに拠点を移すことから、現在スタジオなどがあるオーランドで働く多くの社員が解雇されることとなった。
渋野日向子の最新ドライバースイングを入手!【動画】
ゴルフチャンネルは1995年、起業家のジョセフ・ギブス氏と故アーノルド・パーマーが「24時間、ゴルフを放映するチャンネルを」と創設された米国のケーブルチャンネル。
現地時間22日にビデオ会議で解雇の通達がされた。一度解雇された社員は再雇用の申し込みができるが、コネチカットでは同数の職の募集はないという。
大量解雇は新型コロナウイルス感染とは無関係。現在ゴルフチャンネルの親会社はNBCスポーツで、コネチカット州には同社のメインスタジオがあり、一部のオペレーションを除いてすべての拠点をコネチカットへ移すことが要因だ。
ゴルフチャンネルは米国内でPGAツアーの予選ラウンドをほぼ毎週放映。LPGAツアーやシニアのPGAツアーチャンピオンズ、下部のコーンフェリー・ツアーなど多くのライブ放映を行っている。PGAツアーとは2030年までの放映権更新を行ったばかりで、その金額は大きく高騰した。決勝ラウンドはネットワーク(地上波)のCBS、NBCが放映するが、これまで年間の放映権収入の推定は4億ドル(約440億円)だったが、新しい契約は7億ドル(770億円)に跳ね上がったと推定されている。
2011年から米三大ネットワークのNBC傘下に入ったゴルフチャンネルだが、労働条件などには手厚い一方でレイオフ(解雇)となるとばっさり。なんともアメリカらしい話だった。(文・武川玲子=米国在住)
<ゴルフ情報ALBA.Net>