<ニトリレディス 2日目◇28日◇小樽カントリー倶楽部(北海道)◇6695ヤード・パー72>
“プラチナ世代”と呼ばれる2000年生まれ、笹生優花や西郷真央らを擁する2001年生まれに続き、小樽では2002年生まれの女子高生が上位を賑わしている。それが、この日「69」をマークし、トータル5アンダー・4位タイに浮上した六車日那乃(むぐるま・ひなの 千葉・麗澤高3年)だ。
撮れたて! 六車日那乃のドライバーショット【ニトリ:連続写真】
最終18番パー4。セカンドショットは、グリーン左に待ち構えたアゴの高いバンカーへと落ちていく。ピンまでは残り25ヤード。「(バンカーで)フェースを開きすぎてしまうことが多いので、あまり開かないように意識して打ちました」と、このリカバリーショットを1mまで寄せてパーをセーブした。プロ顔負けのガッツパーだが、「距離のあるバンカーショットは苦手。最近練習してうまくいってたので、安心して打てました」と、実にのんびりとした口調で振り返った。
2バーディ・1ボギーで迎えた前半9番では、30ヤードのアプローチを直接決めるチップインバーディ。「あれはたまたま(笑)。寄ればラッキーと思って打ったら入ってくれました」。運も「良すぎる」ほど味方した。結局、5バーディ・2ボギーとスコアを3つ伸ばし帰ってきたが、ホールアウト直後は自分の順位も把握しておらず。「今何位ですか」と報道陣に逆質問し、自分の位置を知ると「4位?? 10位くらいかなと思っていました(笑)」と本人も目を丸くするほどの活躍だった。
この大会の予選ラウンドは、昨年の賞金女王・鈴木愛と地元の小祝さくらとの注目組でプレーした。特に鈴木は憧れのプレーヤ―で、初めて賞金女王を戴冠(2017年)する以前からのファンだという。我孫子ゴルフ倶楽部(千葉県)で開催され、鈴木が4位となった「日本女子オープン」も生観戦。鈴木の組につくだけでなく、パット練習も間近で見て、そのプレーを体感した。
そして今年の小樽では練習ラウンドもともに回り、「私とは(練習の)やり方も全然違う」という女王のゴルフをより近くで学んだ。2日間をともにした印象を聞かれると、「ショットが曲がっても、パーを取りやすい場所にアプローチする」、「上り、下りのパットをメリハリつけて打っていた」、「傾斜の読みが上手でした」と、すごさを感じた部分が次々と出てくるほど感銘を受けた。
だがこの2日間も、自己評価を聞かれると「60点」という答え。アプローチで強くクラブを入れてしまうクセが直せなかったのがその理由で、「何回もしてきたミスをしてしまったので、大きく減点です。いいところもたくさんあったんですけど、“もぉ〜”って感じですね」と、やはりおっとりと“辛口評価”をくだした。
「優勝は意識できないんですけど、最低(毎日)イーブンパーで回りたいです。目標は2アンダーずつ出して4日間回ることなので、それを達成したいです」。首位とは3打差。この難関・小樽CCで2日間4アンダー以上を積み上げれば、優勝に手が届く可能性も十分だ。
<ゴルフ情報ALBA.Net>