<日本オープンゴルフ選手権 2日目◇16日◇紫カントリークラブ すみれコース(千葉県)◇7317ヤード・パー70>
ナショナルオープンの初日を3オーバー・63位タイ発進と出遅れた石川遼。それでも、雨に見舞われた初日は「50位スタートくらいだと思っていた」と焦りはなかった。
石川遼が新しく投入したウェッジ【写真】
穏やかな天候のなか迎えた2日目は、5バーディ・2ボギーの「67」でホールアウト。スコアを3つ伸ばして順調にスコアボードを上がっていく。今季は新コーチのもとでマネジメント強化に注力してきたが、そのゲームプランがピタリとかみ合った。
7月からウェッジを4本投入してきたが、その狙いは「140ヤード以内を自分の得意ゾーン」にすること。「48度から下で打てる時は、2回で上がる練習をしてきている」と、ショートゲームの精度の向上に力を入れてきた。
総距離7317ヤードと距離が長い本コースだが、ティショットでドライバーを握るとハザードにかかるホールも多い。加えて、18ホール2グリーンで面積が小さい上に傾斜がきつく、フェアウェイを外せば深いラフが待っている。「他の選手がガンガンドライバーでいくので、相当いいなとは思いますけど、自分のストロングポイントは違うと思う」とティショットで短いクラブを持ってショートゲームで勝負するプランで組み立てている。
例えば、この日の9番パー4(386ヤード)。フェアウェイ両サイドにバンカーが控えているが、ティショットで5番ウッドを握りセカンドは130ヤードを残した。「140ヤード以内を残せればPWで打てる。マネジメントどおりいい距離が残せた」と3.5mにつけてバーディフィニッシュを決めた。「4日間くり返せる攻めのプランニングをまず立てること。セカンドですごく長いプレーをしているような感じだけど、この位置でプレーできている」と好スコアにつながった。
2日目を上々の位置で終えて迎える決勝ラウンド。日本オープンタイトルを手に来週の米国へ、そんなシナリオも見えてきた。(文・谷口愛純)
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