<日本オープンゴルフ選手権 3日目◇17日◇紫カントリークラブ すみれコース(千葉県)◇7317ヤード・パー70>
3日目を終えて、首位の谷原秀人と1打差と好位置につけているアマチュアの河本力(日体大3年)。最終日は最終組の1組前でティオフを迎える。実は河本が最終18番グリーンでバーディパットを打つ直前、競技委員に声をかけられていた。一体何が起こったのか?
「僕のボールマーカーの近くにピッチマークがあって、ボールを置くと(ピッチマークに)転がってしまうので、ギリギリ止まる所にボールマーカーを置いていた。それが(本来の位置から)ズレていたので、『そのまま打つとペナルティになるよ』と言われました」
ボールマーカーを正しい位置に動かしてから打った2mのバーディパットは、右に外れてトップに並ぶチャンスを逃した。思わぬ仕切り直しでリズムが崩れてしまったが、「あのまま打っていたらペナルティだったので助かりました」と大型アマはしっかり切り替えている。もし打った後にペナルティとなれば、『誤所からのプレー』で2打罰となるところだった。
気温の下がった雨の中のプレーで、ナショナルオープンのセッティングはさらに難しさを増し、3日目にアンダーパーで回った選手はたったの4人。3日間のトータルスコアでもアンダーパーは谷原、河本、稲森佑貴、内藤寛太郎の4人だけになってしまった。最終日はいったいどんなドラマが待っているのか。河本と内藤は11時42分、最終組の谷原と稲森は11時52分にスタートする。
【3日目の主な選手のコメント】
■谷原秀人(トータル5アンダー・単独首位)
「誰しもが日本オープン、ナショナルオープンのタイトルは獲りたい気持ちでやっていますし、僕もヨーロッパ(欧州ツアー)に行って、毎週のようにナショナルオープンを経験させてもらっているので、本当に獲りたいタイトルの1つなのは間違いない。あと一日全力でやりたいと思います」
■河本力(トータル4アンダー・2位タイ)※アマチュア
「最終日はまだ寒いかもしれないですけど、雨ではないので、目標である1日3アンダーを目指して、それをクリアして優勝できなかったら仕方がないし、優勝できたら幸せという感じです。ティショットの調子が悪いと3アンダーは夢のまた夢なので、練習場に行って調整したい。(姉の河本結からは)『楽しんできて』というのが多いですね。あとは『リズムよく打てればいいじゃん』みたいな感じです」
■稲森佑貴(トータル4アンダー・2位タイ)
「今日こういう天気のなかでアンダーで回れたのは、1つの自信になる。人と戦うっていうよりは、明日もコース攻略ですね。ラフに入れてしまったら攻め方がガラッと変わってしまう。ティショットはもちろんしっかりフェアウェイに置いて、グリーンはうねっている所が多いので、セカンドも今日みたいなショットができればいいかなと思います」
■金谷拓実(トータルイーブンパー・5位タイ)
「今日は雨で気温も低かったし、難しいコンディションだったので、アンダーで回れて良かったんですけど、チャンスが多かったので、もう少し伸ばしたかった。明日は今日獲れなかった分、アグレッシブにプレーしたいと思います。(明日のウェアは)黄色ですね。みんなで仲良く(東北福祉大のスクールカラーの)黄色でいきます」
■石川遼(トータル2オーバー・11位タイ)
「苦しいけど、その中に楽しさもある。攻め方の再現性の高さと、スイングとマネジメントの両方が噛み合ってくるようなゴルフを目指しているので、難しいコンディションはやりがいがあります。こういった追いかける立場になったときに、どう攻めるかというプランをもう一度しっかり整理して、明日楽しみたいと思います」
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