<マスターズ 初日◇12日◇オーガスタナショナルGC(米国ジージア州)◇7475ヤード・パー72>
悪天候で3時間遅れのスタートも、大会連覇を目指すタイガー・ウッズ(米国)には追い風だったかもしれない。「きょうはすべてがうまくいった。グリーンがソフトでアグレッシブに攻めることができた。良いスタートができた」と4つのバーディーにボギーなし。初日の「68」は10年に並ぶ自己ベストタイに大きな笑みを見せた。
タイガーのスイングは若い頃とどこが変わった?【連続写真】
出だしの10番パー4はセカンドをグリーン左に外したが、きっちりと寄せて危なげなくパー発進。12番パー3は4メートルのチャンスを逃し、13番パー5は13メートルに2オン、バーディを奪うと、“アーメンコーナー”を無事に乗り切った。15番パー5はセカンドがグリーンオーバー、チップも3メートルと寄せ切れなかったが、これを沈めて2つめのバーディ。16番パー3はグリーンの右からの傾斜を使ってピンそば60センチに寄せてバーディ、前半は3つ伸ばした。
折り返して1番パー4は、ピン手前からの6メートルを沈めてバーディを奪うと、右手を力強く握りしめた。がその後は惜しいパットが決められず「もう少しパットが入ってくれれば」と悔やんだが、「8番パー5の第3打をスピンで戻してしまったのが唯一のミス。ミスらしいミスはほとんどなかった」とフェアウェイを外したのは4度、パーオンできなかったのも3度だけど安定したショットを披露した。
低迷が続いていた今年は1月の「ファーマーズ・インシュランス・オープン」の9位タイが最高位。6月のツアー再開後は「全米プロゴルフ選手権」で37位タイ、9月の「全米オープン」は予選落ち。連覇を目指した「ZOZOチャンピオンシップ」も72位タイと振るわなかった。
それがマスターズ週には一気に好調。「これまではショットが良ければパット、パットが良ければショットがダメと、すべてをまとめることができなかった。それがきょうは上手くいった」と納得した。
さらに、「オーガスタをプレーするには経験が必要。僕は幸運なことに歴代チャンピオンと何度も練習ラウンドをして、このコースのプレーの仕方を学んだ。フレディ(カプルス)やベルンハルト(ランガー)がこのコースを戦うことができるのは経験があるから。僕は何年もかかって自分のゲームを見つけた」とマスターズ通算5勝の自信を見せた。「このコンディションはまだ2、3日続く。しっかりとアグレッシブに攻めて行く」と44歳のウッズがメジャー16勝目を目指す。
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