昨年、女子ツアーに彗星のごとく現れ、圧倒的な飛距離を武器に2勝を挙げた笹生優花。飛んで曲がらないドライバーの秘訣はどこにあるのだろうか? 笹生が登場するゴルフ雑誌ALBA814号では「右に傾けた軸をキープして打っている」と本人は話している。軸を右に傾けることで、ヘッドを低い位置から入れることができて、インパクトゾーンが長くなる。誌面の中身をもっと詳しく見てみよう。
笹生優花の『顔』が一緒に回るドライバースイング【連続写真】
「私がドライバースイングでいつも気を付けているのは、頭を残そうとしないこと。頭を無理に残すと、急激にリストが返って引っかけが出ます」と、意外な答えが返ってきた。笹生は父親と二人三脚で世界の飛ばし屋、ローリー・マキロイ(北アイルランド)をモデルにスイングを作り上げた。マキロイ同様にインパクトでは背骨が右に傾き、頭はだいぶ右に残っている。
ここで笹生が伝えたいのは、“顔の向きまで残さない”ということ。「ドライバーでもアイアンでも、切り返し以降は『顔』と『上体』も一緒に回転していくイメージで振っています。そうすると、背骨を右に傾けた姿勢をキープできて、腕と体が同調するんです。適度なフェースターンで球がつかまり、振り抜きもスムーズに。フォローも大きくなります」。
笹生のドライバーの連続写真を見てみると、確かに『顔』も一緒に左に回っていく。「頭を無理に残さない」と言った意味もわかる。
しかし、一般ゴルファーは『頭を右に残しすぎる』ことよりも、ボールを打ちにいって『頭が左に動きすぎる』悩みのほうが多いだろう。笹生は「インパクトでは、右耳がスタンスの真ん中あたりを向くイメージ打っています。右耳を下に向けておけば、自然に軸を右に傾けた姿勢が作れるんです」と話している。
今度は“あおり打ち”っぽい動きになりそうで不安になるが、「顔を回すときは、両目を結んだラインが、スタンスラインと平行になるように動かすこと。真上からみたときに、この2つのラインがズレると、“あおり打ち”や“カット打ち”の原因になります。また、顔を回してもボールと頭との距離を変えないようにすることも大事です」と笹生は補足する。
躍動感あふれる笹生のスイングを真似るのはかなり難易度が高いが、ドライバーの飛距離や方向性に悩んでいる人は、笹生式“ルックアップ”を試してみよう。
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