16日(木)より開催される国内女子ツアー「大王製紙エリエールレディスオープン」の開幕を前に、来季より新たに導入される『リランキング制度』について会見が行われ、LPGA副会長の原田香里より一部発表があった。
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『リランキング』とは、シード権を持たない“QT”選手を対象に行われるもので、開幕当初の出場優先順位をシーズン中に見直すシステム。その年に調子のいい選手の出場機会が増えるため、選手間の競争力を高めることにつながる。国内男子ツアーでは以前から導入されている。
国内女子ツアーでは、来季からリランキングの導入が決まっていた。今回発表されたのは、まずは対象選手。賞金シード、永久シード獲得者を除くツアー登録したすべてのLPGAの正会員と、サードQT以上に進出した場合に登録を行えるTPD単年登録者。森田理香子のように正会員であれば、2次QTで落選した選手も対象となる。
そして、リランキングの回数は年2回を予定している。2017年シーズンを参考にすると、1回目は6月4週の「アース・モンダミンカップ」終了後、第2回目は9月4週の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」終了後。それぞれ、その時点での賞金ランキングでリランキングが行われる。
また、主催者推薦で出場して獲得した賞金もリランキングの対象となる。そのため、年末のQTで出場権を獲得できなかった選手でも、年間8試合まで認められている推薦出場を前半戦に集中させて賞金を稼げば、リランキングで出場優先順位を上げることができ、その後は自力で出場権を得ることもできる。「選手のやり方次第と思っています」(原田)と、LPGAでは特に規制を設けない方針だ。
以前から導入している男子ツアーの2015年の額賀辰徳の例をあげると、今回のリランキングがわかりやすい。2014年末のファイナルQTで96位に終わった額賀。QTでの翌年の出場資格は得られなかったが、予選会を突破して出場権を得た日本プロゴルフ選手権で9位タイに入り、408万円を獲得。1回目のリランキングで13位にまで優先順位を上げて中盤戦以降の出場権を得ると、カシオワールドオープンで9位タイに入るなどしてシード権を獲得した。当初のQT順位ではレギュラーツアーに出場することはできなかったが、主催者推薦を含めて12試合に出場した。これまでの国内女子ツアーは、冬場に行われるファイナルQTの“一発勝負”だったが、リランキングを導入することで、QTで失敗しても多くの選手に出場権が与えられるチャンスが広がることになるのだ。
このリランキング制度の詳細は、12月半ばの来季日程発表と併せて公表予定。なお、先日発表された「賞金ランキング51位〜55位までの選手」と、「ステップ・アップ・ツアーの賞金ランク1位の選手」という2つの出場カテゴリーは、QTランキングよりも出場優先順位は高いがリランキングの対象となる。
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