<KPMG全米女子プロゴルフ選手権 事前情報◇23日◇アトランタ・アスレチックC(米ジョージア州)◇6740ヤード・パー72>
「全米女子オープン」で笹生優花とのプレーオフのすえ2位になった畑岡奈紗が、再びメジャー獲りを目指していく。開幕前日にはイン9ホールをプレーするなど最終調整。その後の会見で今の思いを語った。
月曜日からコースを回り準備を進めてきた畑岡は、その印象について「距離が少し長く感じるところもあるけど、フェアウェイの芝や、ラフも思っていたほどは長くないし、自分向きのコース」とやりやすさを実感。「グリーンも今のところ硬くないので、15アンダーくらいを目標にやりたいなと思っています」と、優勝に向けた目標設定もした。
畑岡にとってメジャー制覇は悲願であり、達成しなければならないこと。それだけに3週前のできごとについては、「チャンスがあったけど、あと一歩届かなかったのはすごく悔しかった」と振り返る。2018年には、今大会でもユ・ソヨン、パク・ソンヒョン(ともに韓国)とのプレーオフを戦い、惜しくも勝利することができなかった。毎年会場は違うが、昨年も3位という成績をおさめているだけに、「すごく相性のいい大会。次こそ自分でチャンスをつかめるようにしたい」と気分も高まる。
そんな畑岡にとって、10度目の出場で今年の「マスターズ」を制した松山英樹の姿から感じることは大きい。「マスターズは男子の選手からしたらより特別な大会。そこで松山さんが勝って、すごく勇気をもらった。私もメジャーで勝てるように頑張りたいという気持ちがより強くなりました」。次は自分が―。そんな思いで、コースに立つ。
この大会を終えると、夏に開催される東京五輪代表争いも決着を迎える。とはいっても日本勢トップの世界ランク11位につける畑岡は、すでに“内定”済みという状況。「オリンピックに出られのは特別。母国開催なので、すごく楽しみな気持ちが大きい」と、ここからはメダル争いにも意識を注ぐ。
会見後に行われた取材では、「優勝を狙いたいですね」と高らかに宣言。「オリンピック前最後だし、ここで勝って行けたら、自分の中でもすごく勢いづくと思う」とも話す。11年には男子の全米プロも開催されたコースでプレーできることには「本当に幸せ。もう感激しすぎて」と、笑みもこぼれる。メジャー制覇、金メダル…、日本のエースにはここからさらに大きな期待が寄せられることになる。
<ゴルフ情報ALBA.Net>