<東京五輪ゴルフ競技(男子) 3日目◇31日◇霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)◇7447ヤード・パー71>
1(優勝)か0(優勝以外)のゴルフトーナメントと異なり、五輪のゴルフ競技は3位までがメダリストとしてたたえられる。そのギャップに世界のトッププロもいささか困惑しているようだが、ノーキャップで汗だらだらながらも笑顔のプレーだったローリー・マキロイ(北アイルランド、今回はシェーン・ローリーとともにアイルランド代表として出場)は、少しずつ五輪に魅了されているようだ。
「3日目の土曜日、首位に近い位置から出て4アンダーでプレーできたのだから、自分の仕事を果たしたと言っていい」と、ラウンド後の口ぶりも滑らかそのもの。シェーンと同組だったのも笑顔の理由だが、それだけでない。何の競技を見たかを問われると、これが次々に出てくるほど五輪に魅了されている様子。
「昨日? 馬術は見ていないが、陸上競技があったので1万メートルの決勝を楽しんだ。(テニスのノバク・)ジョコビッチは残念ながら負けてしまったけど、勝っていたら今度の全米オープンに向けていいストーリーになっていたね」
滞在先のホテルでも、「米国のバスケットボールチームや、ドイツ人アスリートが何人かいた。僕も五輪に出場しているけど、30分後には他のみんなも出場しているんだ」という貴重な経験をしているマキロイ。前回のリオ五輪はジカ熱の懸念もあって欠場の判断を下したが、見るもの、触るものがすべて新鮮だけに、それを受け入れてエンジョイしている。
「どんなトーナメントでも、日曜日の自分に求めるのは自分の仕事を成功させること。特に、今週はトップ3に入るかどうかが勝負。今週、ここ数週間よりもいいプレーができているのは、リラックスしているから。自由にプレーできているし、それを続けるだけ。あしたどんな気持ちになるか分からないけど、それも楽しみだ」
首位とは3打差ながら、初日からのスコアは2アンダー、5アンダー、4アンダーと実に安定。最終日、マキロイは笑顔の刺客として、上位陣にプレッシャーをかけながらメダルを狙いにいくはずだ。
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