大会3日目は早朝に第2ラウンドの残りが行われ、そのあと第3ラウンドが行われ、日本の斉藤裕子は3位で決勝に進むと、第3ラウンドは3サムとなったためアニカ・ソレンスタム、リサロッテ・ノイマン(ともにスウェーデン)との最終組でのプレーだった。
トータル4アンダーからアニカを追いかけた斉藤だが、前半は4つのボギーで「41」と苦しんだ。ところが後半に入ると粘りを発揮し、3つのバーディ(1ボギー)を奪い「74」にまとめトータル2アンダーで4位タイに踏み止まった。
アニカとの同組には大きなギャラリーが取り囲んだ。少し緊張した面持ちだった斉藤は2番パー3でボギーとすると8番パー5でもボギーと4つスコアを落とした。それでも日本のレジェンドはそのままでは終わらない。10番パー3で3メートルを沈めてこの日の初バーディを奪うと12番で4メートル、15番パー3はピン右2メートルにつけると、これをしっかり沈めてガッツポーズも決めた。ドライバーのティショットを右ラフに打ち込んだ16番はボギーとしたが後半は2つ取り戻す底力で、最終日は首位を行くアニカを6打差で追いかける。
そのアニカは「72」のパープレーながらもトータル8アンダー。2位のノイマンに2打リードのトップで最終日を迎える。
「ローラーコースターのような一日だった」とアニカ。1番はバーディ発進したが2番ですぐにボギー。「昨日までとは違う感触だった」とショットの精度に苦しんだ。前半で1つ落としたが10番パー3で5メートル近いバーディパットを沈めると右手でガッツポーズ。17番パー4はティショットをバンカーに入れグリーンを捉えたものの3パットのボギーで後退したが、母国の先輩、ノイマンの追い上げを2打差に抑えた。
そのアニカを追うのは往年のライバルたち。ビッグネームが続々と追い上げている。トータル4アンダーの3位にはカトリオナ・マシュー(スコットランド)、さらにこの日「68」と伸ばしたローラ・デービース(イングランド)も4位タイに浮上した。
「簡単に勝てるとは思っていない。だから明日は私がいいプレーをしないと。このために練習を積んできたのだから、明日はフェアウェイに打ってピンを狙ってパットを決める」と元女王は闘志をみせた。
また、決勝ラウンドに進んだ藤井かすみは9番から7連続ボギーと後半に崩れて「78」、トータル11オーバーで40位タイに後退した。(文・武川玲子=米国在住)
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