<ゴルフ5レディス 2日目◇4日◇ゴルフ5カントリー 四日市コース(三重県)◇6563ヤード・パー72>
約1年ぶりに「新垣比菜」の名前がリーダーボードの頂点をとらえた。サスペンデッドとなったため1ホール残しながらも、スコアを6つ伸ばしてトータル10アンダーの暫定首位。2018年の「サイバーエージェント レディス」以来となるツアー2勝目に向けて好位置につけている。
わずかな修正が好プレーを呼んだ。前週は72位タイ、前々週までは4試合連続で予選落ち。そんななか今週に入って変えたのがアドレスの向きだった。「思っていたよりも右を向きすぎてしまうことが分かりました。そこをちょっと直しました」とアライメントを修正することでショットが改善。ここまでの13個のバーディを生んだ。
また、ラウンド後の過ごし方も少し変えた。今までは体力温存を考えて早めにあがっていたが、「今週はグリーンが重たいので、ショートしないようにパッティングの距離感を確認しました」と復習を取り入れた。結果、3連続バーディの1ホール目となる13番で7メートルを沈めるなど、しっかりとカップまで届かせている。
新垣は15年のステップ・アップ・ツアー「ラシンク・ニンジニア/RKBレディース」で優勝するなど、アマチュア時代からプロのトーナメントで活躍してきた。最近は苦しい成績が続いていたが、ようやく2度目の栄冠に近づいた。そんな新垣とともに、黄金世代を引っ張ってきた勝みなみも盟友の活躍を大歓迎だ。
「彼女も悩んだ時期があると思う。刺激になるというか、うれしいです。私も負けないように頑張って上に行きたい。話していたら元気をもらえる。きょうは私が伸ばせなかったので残念ですが、機会があったら一緒に回りたい」
一方の新垣は、その勝をはじめ、小祝さくら、大里桃子といった今なお続く同級生の活躍にも焦りはないという。「同級生が活躍していて、すごいなと思っていたんですけど、上の方では後輩もすごい活躍をしている。自分の世代に限らずすごいなと思っています」と冷静に見ている。
今週も新垣と並ぶ暫定首位タイに大里、2打差の6位に吉川、そして第2ラウンドで8つ伸ばして4打差まで詰め寄ってきた勝と、同級生たちが立ちはだかる。3年ぶりの優勝へ、カギに挙げたのが残された18番ホール。残り160ヤードの2打目からプレーが再開される。「段の上にピンがあって難しそうですが、しっかりパーで終わりたい」。勝てば7人目の黄金世代の複数回優勝。まずは重圧がかかる3日目の最初の1打をしっかりと振り抜きたい。(文・秋田義和)
【黄金世代日本ツアー複数回優勝者】※達成順
畑岡奈紗(6勝)※アマチュア時代含む
勝みなみ(5勝)※アマチュア時代含む
渋野日向子(4勝)
小祝さくら(6勝)
原英莉花(3勝)
大里桃子(2勝)
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