<住友生命Vitalityレディス 東海クラシック 事前情報◇15日◇新南愛知カントリークラブ美浜コース(愛知県)◇6502ヤード・パー72>
3月から賞金ランキング1位を走ってきた小祝さくらが、先週ついに稲見萌寧に抜かれた。国内メジャーの「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」で優勝した稲見が3600万円を上積みし、30位タイに終わり114万円にとどまった小祝を一気に追い越した。
これで稲見は2億572万9149円で小祝は1億7321万7583円と差は約3250万円もある。稲見は今季8勝、そして小祝は5勝。もちろん各大会の賞金額の違いがあるため、勝利数と賞金額は比例しないが、トッププレーヤーにとってマネークイーンの称号はやはり一つの目標であることに違いない。
小祝は今年はじめ、珍しく具体的な目標として“賞金女王”の言葉を口にし、そして半年近くその称号にもっとも近い位置でシーズンを走ってきた。それでもここに来て抜かれたことに対しては、まだ11試合を残していることもあって、そこまで悲観的には思っていない。
「思っていたよりもそんなに実感がないというか、そこまで1位だったときと2位でそんなに変わらない感じです。状況が変わったと思うけど、これからもどうやっていくかとかも、また新たに考えながらという感じです」
この言葉を紐解くと、抜かれたことに対して思いを巡らせるよりも、残されたシーズンでどうしていくかが大事ということ。そして、そのためには、当初立てていたスケジューリング変更も辞さない構えだ。
2018年のツアー本格参戦から皆勤賞を続けてきた小祝だが、10月に1試合休むことを考えていると明かしていた。長いシーズンを過ごす上で休みも大事という考えのもと、コーチの辻村明志氏と相談の上で決めていたことだが、「もともと休む予定だったスタンレーレディスも、どうしようかというのも話しました」と、ランク1位奪還に向けシナリオ変更も視野に入れるという。
先週の日本女子プロ選手権では、スイング時の体の起き上がりなどが原因となりショットのばらつきに苦戦したと言う。あくまでも疲れからくるものではなく、今週キャディを務める辻村氏と修正を施しており、17日の開幕までに仕上げるつもりだ。
秋は高額賞金大会も多く、まだまだ再逆転のチャンスは残される。これまで大きな目標を明言してこなかった小祝が掲げた頂点への意気込み。今週の優勝賞金は1800万円と、V達成でも追いつかない差ではあるが、ここ愛知を逆襲のはじまりとして悲願へと突き進む。
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