<バンテリン東海クラシック 最終日◇3日◇三好カントリー倶楽部西コース (7,300ヤード・パー71)>
9月28日に今大会のスポンサーである興和と所属契約を締結した星野陸也。自身初のホストプロとして臨んだ今大会だったが、初日は手が震えるほど緊張していたという。まるで自分ではないかのように、思うようなゴルフができず2オーバーと出遅れた。しかし、2日目以降は本来のゴルフを取り戻し、最終日も6バーディ・2ボギーとスコアを4つ伸ばしてトータル8アンダーの9位タイでフィニッシュ。「ギリギリですが、なんとかホストプロとしての面目は保てたかなと思います」と笑顔を見せた。
今年に入って「関西オープン」、「アジアパシフィックダイヤモンドカップ」と2勝を挙げているものの、それ以降は米ツアーに参戦していたこともあり、トップ10入りしたのはわずか一度だけ。なかなか思うように結果を出せなかっただけに、ホスト大会で73位タイと出遅れながらの9位タイにホッとしたというのは本音だろう。
米ツアーからの帰国後、成績が出なかった理由として、星野はショット、パットの不調を挙げる。今大会でもドライバーショットが狙ったところへ行かず、得意のパー5でバーディを量産できなかった。それでも、決勝ラウンドだけでスコアを8打伸ばすことができた要因は、パッティングにあるという。
「実は3日目からパターをエースからサブに替えたんです。試合で初めて使ったんですけど、予想以上に弾きがよくて、いいパットが決まってくれました」と星野。使用パターはオデッセイの『ホワイトライズiX3SH』だが、エースもサブも同じスペックだという。2日目まではカップの手前で止まることが多かったが、スペアパターのほうが転がる分、カップまで届いた。
「とりあえずはパットだけでも調子が戻ったのはうれしいです」と星野。不思議なもので、パットが上向きになると、ショットもアイアン、フェアウェイウッドはよくなってきたという。あとはドライバーショットを修正することができれば、秋の陣で戦えると手応えを感じとった。
「賞金王はとりたいですけど、それ以上に早く1勝を挙げたいです。あとは世界ランキングが落ちてきたので、その順位も上げることができれば」。海外遠征や東京五輪出場など、星野にとっては忙しい1年となったが、シーズン終盤にきてようやく自分らしさを取り戻しつつあるようだ。(文・山西英希)
<ゴルフ情報ALBA.Net>