<AT&Tペブルビーチ・プロアマ 初日◇3日◇ペブルビーチGL(6972ヤード・パー72)、スパイグラスヒルGC(7041ヤード・パー72)、モントレーペニンシュラCC(6957ヤード・パー71)◇米カリフォルニア州>
米国男子ツアーのプロアマ大会は第1ラウンドを終えたが、リーダーボード上位に見慣れない名前があった。5アンダー・7位タイのオースティン・エックロート(米国)。昨年プロ入りしたばかりの、ピカピカのルーキーだ。
エックロートは1999年1月生まれの23歳。昨年オクラホマ州立大学を卒業し、すぐさまプロの世界へ足を踏み入れた。アマチュア時代に出場した2020年「マヤコバ・ゴルフ・クラシック」では12位タイ、プロ転向後には「3Mオープン」で16位タイ、「バターフィールド・バミューダ選手権」で22位タイに入っている。
ツアー出場権を持たないエックロートの主戦場は、下部のコーンフェリー・ツアーとなる。それでも、先週の「ファーマーズ・インシュランス・オープン」に参戦し、今大会への2週連続出場を決めた。「とても興奮したよ。おかしな話なんだけど…」と、その理由はある2本の連絡にあった。
「先週の月曜日に、サンディエゴ(ファーマーズ・インシュランス・オープン)のトーナメント・ディレクター、マーティ・ゴーシックからメールが来て、スポンサー推薦を受けることができたんだ。そのあと電話がかかってきて、『AT&Tインビテーショナルのスティーブ・ジョンだ』と」
なんと、わずか11分のあいだにきた2本の連絡で、エックロートは2大会への推薦出場がかなった。「感情があふれそうになり、ただただ興奮したよ。この場にいられて幸せだ」と満面の笑みを見せた。
感情の高ぶりが逆効果だったのか、先週は予選落ちを喫したものの、今大会では見事な好スタート。エックロートが狙うは、かつて松山英樹や石川遼、昨季新人王のウィル・ザラトリス(米国)らが獲得した「スペシャルテンポラリーメンバー」の権利だ。獲得したフェデックスカップポイントが昨季のランキング150位を上回れば、試合数の制限なしで今季のツアー出場権を得ることができる。
これは無条件というわけではなく、推薦出場、あるいは出場した大会でトップ10フィニッシュし、翌週の出場権を得らなければならない。そのうえで、シーズン終了時にフェデックスカップポイントが125位以内なら、晴れて来季の出場権獲得となる。
もちろん、この大会で優勝を果たせば文句なしで今季の出場権を確保できる。今週はアジアンツアー開幕戦の「サウジ国際」に多くのビッグネームが参戦。さらに昨年覇者のダニエル・バーガー(米国)、優勝候補の一角だったザラトリスも開幕直前に欠場したとあって、エックロートに追い風が吹いている。舞い込んだチャンスを生かし、ツアーへの階段を駆け上ってみせる。
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