サウジアラビアがバックアップ、巨額の賞金で「新リーグ」創設が大きな注目を集める中、米PGA ツアーも「チームで戦うシリーズ」が話し合われていることが分かった。
「ジェネシス招待」(2月17〜20日・米カリフォルニア州)の開幕2日前の15日夜、選手理事会ミーティングが開かれ、「ツアーを発展させるために新しいスケジュール」が議論されたと、出席した選手から複数の米メディアへと伝わった。
現在PGAツアーが検討しているのは、秋の9月以降にチーム戦で3大会を戦うもの。前シーズンのフェデックスカップポイントの上位50名がこのチームイベントへの出場資格を獲得。5人ずつの10チームで、キャプテンは「プレーヤー・インパクト・プログラム」(ソーシャルメディアなどでツアー人気に貢献した選手)のトップ10が務める。3大会はアジア、欧州、中東で開催。破格の賞金が用意され、早ければ2023年秋にも開始する。
一方、現在9月に開幕し11月までに9〜10大会のフォールシリーズが開催されているが、こちらはフェデックスカップポイントの上位50名から漏れた選手で翌シーズンのシードを争うことになる。チーム戦はフェデックスカップポイントを獲得しない。
サウジの新リーグについては「短く」話し合われ、ツアーは「新リーグと契約した選手はPGAツアーから追放される」と繰り返したという。
また選手理事会の副会長の投票が行われ、ピーター・マルナッティとウェブ・シンプソン(ともに米国)が選出された。現在のケビン・キスナー、ジェームス・ハーン(ともに米国)に変わって、ポリシーボードのローリー・マキロイ(北アイルランド)、チャーリー・ホフマン(米国)とともに2023年から役職に就く。
次週の「ホンダクラシック」(2月24〜27日・米フロリダ州)の週に再び選手会ミーティングが行われ、ジェイ・モナハン会長も出席された。ライバルの新リーグについても話し合われると予想されている。(文・武川玲子=米国在住)
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