<ザ・ホンダ・クラシック 3日目◇26日◇PGAナショナル R&S チャンピオンC(フロリダ州)◇7125ヤード・パー70>
米国男子ツアー「ザ・ホンダ・クラシック」と言えばツアーでも難関コースと呼ばれるPGAナショナルR&SチャンピオンC。1990年にジャック・ニクラス(米国)が改修に携わった同コースのなかでも15番、16番、17番の3ホールはベアトラップと呼ばれ、世界有数の難易度を誇る3ホールとなっている。
そんな舞台で今年史上2人目の記録が生まれた。第2ラウンドにアダム・スベンソン(カナダ)がパーオン率100%を達成。同コースに舞台を移した2007年以降、18ホールすべてでグリーンをとらえたのは、これまで2017年のコーディ・グリブル(米国)しかいなかった。
本人はそれに気づかなかったようで、「キャディのティムが教えてくれるまで知らなかったんだ。言われて“あぁ、そうか”と分かったんだよ」とプレーに集中していたという。
実はここPGAナショナルR&SチャンピオンCはかつてQスクール(翌年の出場権をかけた予選会)で何度もプレーしたコース。その後、大学の大会でも優勝している。「だからここにはいい思い出がたくさんあるんだ」と笑みがこぼれる。
難コースを攻略できる理由。それは風との付き合い方だとスベンソンは言う。「なぜか風のなかでいいプレーができるんだ。ボールをコントロールできる。風に逆らうのも低く打つのも好き。無風ではただショットを打つだけなんだけど、風があるからそういった球も打てる。だから風が好きなんだ」。もちろん、この日のショットも風を読み切ってのものだ。
3日目にスコアを落としてしまったが、このプレーもあってトータル5アンダーの6位タイ。首位とは6打差あるが、2位タイグループとは1打差。逆転優勝だってなくはない。「2年前も最初の2日間を終えて6位だったと思うし、2週前のペブルビーチでも悪くなかった」と鼻息は荒い。得意舞台でさらなる思い出を作り上げることができるか。
ちなみに…ベアトラップの攻略法を聞かれたスベンソンはこう答えた。「風のなかでもスムーズにスイングすることさ」。ぜひ、我々アマチュアも真似したい。
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