12日、ドラコンのLDJ日本ロングドライブ選手権予選大会の22年シーズンが山口県の宇部72カントリークラブ阿知須コースで開幕。ダブルヘッターで行われた1戦目のエクストリーム部門では、340ヤードで並んだ豊永智大が豊田竜宏を下して勝利を飾った。そのわずか5分後に2戦目が行われ、今度は豊田が352ヤードのビッグドライブできっちりやり返して見せた。
豊永、豊田に加え、LDJで3度日本一に輝いている地元の三隅直人、東北福祉大学出身で2019年のポイントランキング1位の小井土峡太らトップドラコン選手が開幕戦に集結。「ドラコン競技が行われるのは初めて」と同コースの鹿屋哲司支配人はいう。会場となった10番パー4はランディング地点が上り傾斜のため、あまりランは出ない。キャリーでの勝負になる。
ドラコン競技のルールは簡単。2分30秒以内に6球打って、決められた枠の中で一番飛ばした選手が勝つ。枠から外れれば飛んでいても記録なしに終わる。年齢制限なしのエクストリーム部門、そのエクストリーム部門への出場切符をかけて戦うオープン部門、45歳以上のマスターズ部門、50歳以上のシニア部門、55歳以上のスーパーシニア部門、女性だけで飛距離を競うレディス部門などがある。また、エクストリーム部門では「270ヤード以上飛ばさないと計測の対象にならない」といったルールもある。
1戦目は豊永と豊田が340ヤードで並んだため、3球の“サドンデス”に突入。確実に枠をとらえた豊永に対し、豊田は3球ともファウルで記録なしに終わり、豊永が開幕戦を制した。
「開幕戦を迎えて準備が足りなかった」という豊永だが、この日はゴルフシューズを忘れる痛恨のミス。「スニーカーで滑ることを気にしながら」というスイングだったが、「持ち球のフェードが打てた」と42試合あるシーズンの予選大会で「幸先の良いスタート」を切った。世界の切符をかけた日本選手権に向けて「体が仕上がってくればもっと飛ばせる」と自信を見せる。
1戦目で惜しくも勝利を逃した豊田は、340ヤードの記録にも「トップしていた」と振り返る。直後に行われた2戦目では「芯を喰えばグリーンに乗るだろう」と考えていた。3球目は会心の当たりも350ヤード先のグリーンには届かず。
迎えた5球目、ついに目標の右グリーンをとらえて、この日の最長となる352ヤードを記録。「2戦目で(豊永に)借りを返せた」ものの、豊田自身は不満顔で「3球目は芯を喰って届かなかった。それより当たりが悪かった5球目が飛んだので、反省して明日につなげたい」と話した。きょう13日も同会場で、3戦目と4戦目がダブルヘッターで行われる。豊田の目指す目標はグリーンオーバーだ。
なお、45歳以上のマスターズ部門では、52歳の山崎泰宏が心筋梗塞を乗り越えて2連勝を飾った。
【LDJ日本ロングドライブ選手権予選山口大会1戦目】
■エクストリーム部門
優勝 豊永智大 340ヤード(サドンデス)
2位 豊田竜宏 340ヤード
3位 小井土峡太 336ヤード
■マスターズ部門(45歳以上)
優勝 山崎泰弘 324ヤード
2位 神矢謹治 304ヤード
3位 高橋健 298ヤード
■シニア部門(50歳以上)
優勝 神矢謹治 309ヤード
2位 山崎泰宏 302ヤード
3位 高橋健 299ヤード
■スーパーシニア部門(55歳以上)
優勝 堀田晃宏 293ヤード
■オープン部門
優勝 三谷大樹 288ヤード
■レディース部門
優勝 楢原邦子 250ヤード
【LDJ日本ロングドライブ選手権予選山口大会2戦目】
■エクストリーム部門
優勝 豊田竜宏 352ヤード
2位 豊永智大 334ヤード
3位 三隅直人 333ヤード
■マスターズ部門(45歳以上)
優勝 山崎泰弘 321ヤード
2位 高橋健 302ヤード
3位 小森彰 294ヤード
■シニア部門(50歳以上)
優勝 神矢謹治 318ヤード
2位 小森彰 300ヤード
3位 山崎泰宏 298ヤード
■スーパーシニア部門(55歳以上)
優勝 堀田晃宏 292ヤード
■オープン部門
優勝 山根匡彦 303ヤード
■レディース部門
優勝 楢原邦子 201ヤード
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