<Tポイント×ENEOS ゴルフトーナメント 事前情報◇17日◇鹿児島高牧CC(鹿児島県)◇6419ヤード・パー72>
上田桃子が2022年の国内開幕戦を鹿児島で迎える。ツアー開幕戦は2週間前に沖縄で行われたが、上田はその週に米国女子ツアーの「HSBC女子世界選手権」に推薦で出場。ホールインワンを達成するなど、4日間トータル9アンダーで13位タイに入った。
「シンガポールも開幕戦という感じではなくて、だからといって今週も開幕という感じではない」と、例年とは気持ちの面で違うスタートとなった22年。開幕うんぬんよりも、今季はやるべきことで頭がいっぱいというのも、開幕という言葉にこだわらない理由の一つだ。
ここまで国内ツアー15勝。紛れもなくトッププロの道を歩んでいる上田だが、いまだ届いていないのが国内メジャー制覇。昨年も上位争いを演じながら、日本タイトルには無縁だ。
そのため、今季はそこに照準を合わせている。「毎年勝ちたいと思ってもあと少しというところで勝てなくて」と振り返る。そこで、ことしは考え方を変えることにした。「いままではどの試合でもベストを尽くせるようにと思っていたぶん、メジャーだからといって取り組みは変えていなかった。でも、本当にほしいタイトルなら、そこに対するプランづくりからやって、挑戦するのも楽しみです。獲りにいって獲れれば喜びも倍増します」。
シンガポールに参戦した際にも、「メジャー優勝のためにこの出場を決めた」と、米国女子ツアーから学ぶ姿勢を貫いた。「私がアメリカにいたときより飛距離も伸びているし、常にそこを意識しながらやるのが課題」と、海外選手のプレーを肌で感じることができた“開幕戦”は、大いに刺激になった。
ショットについては納得の仕上がりではないが、強豪が集まったシンガポールで13位タイ。それでも「勝負できないショットではなかった」と手ごたえと課題を持ち帰り、国内ツアーに臨む。「やっぱり日本女子オープンを獲りたいけど、(公式戦)4試合のなかならどれでも」と、貪欲にメジャー制覇だけを見据え戦っていく。
シンガポールでは最終日にオデッセイのニューパター『TRI-HOT 5K ONE』に替えて、「64」の大爆発を見せた。めったに道具を替えない上田にとっては、これも挑戦。すべてはメジャー優勝のために。鹿児島から、上田のメジャー制覇への道が始まる。(文・高桑均)
<ゴルフ情報ALBA.Net>