<JTBCクラシック 3日目◇25日◇アビアラGC(米カリフォルニア州)◇6609ヤード・パー72>
トータル1アンダー・47位タイで予選を通過した渋野日向子が、攻撃的なプレーでムービングデーに大きく順位を上げた。5バーディ・1ボギーの「68」をマーク。トータルスコアを5アンダーまで伸ばし、ホールアウト時点で19位タイまで浮上した。
“らしさ”が光るラウンドになった。2番でボギーが先に来るが、その直後の3番パー3で、派手なバウンスバックを決めた。
グリーン手前が池というホールで、この日はピン位置も手前に切られるなか果敢に攻める。ピン筋に飛んだティショットは、『ガシャン』と音を立てる勢いでそのピンを直撃。弾かれたボールはラフに戻されたが、「池に入らなくてよかったねという感じ」と最悪の事態は免れた。すると直後のアプローチが、そのままカップイン。「入ってよかった」。ギャラリーを沸かせた場面を振り返ると、自然と笑みもこぼれる。
ただ見せ場はこれだけでは終わらない。7番で3メートルを沈めて1つ伸ばすと、ティが前に出て実測252ヤードの9番パー4で、ワンオン狙いのドライバーショット。グリーンはこぼれたものの、寄せワンでバーディを奪うアグレッシブなプレーが光った。後半の12番パー4では、2度目のチップインバーディ。さらに13番パー4では2打目がベタピンにつくナイスショットとなり、連続バーディを奪った。
「前半はショットが少し荒れたけど、チップインしたり何とかいいスコアで回れた。パーオン成功も(3日間で一番)少ないけど、一番スコアはいい。こういうのもゴルフだなって思いました」。前日まで2日続けて34パットと苦しめられたポアナ芝にも、この日は27パットと対応。ここまでもショットは安定していただけに、グリーン上の改善がそのままスコアに反映される形になった。
6番パー3では1.5メートルとシビアな距離のパーセーブにも成功。「すごくテンポよく打てて、ここからパットのストロークもよくなった。ボール1個分のずれとかなので、ラインが合えば」。早いスタートだったことも幸いしたが、苦手意識が薄まる1日となった。
もう一つ“苦手”になっているのが、前日までバーディがゼロのパー5。結果的にこの日も4カ所ともパーで終えることになった。「パー5では(パットで)力が入り過ぎて入らなかった(笑)。あと4つで頑張ります!」。グリーンの問題が解消され、さらにパー5でしっかりと伸ばすことができたら、トップ10入りは決して難しい話ではない。
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