<東建ホームメイトカップ 初日◇31日◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重県)◇7062ヤード・パー71>
「久しぶりというもあって、緊張がありました。かなりかたいスタートになったと思います」。昨年より少し伸びた長髪をなびかせ、国内男子ツアーに約6カ月ぶりの出場となった石川遼。2バーディ・1ボギーの「70」でプレーし、首位と5打差の35位タイで初日を終えた。
前日は腰と右手首の違和感から休養に充てたが、「きょうは通常通りやれました」と体調に不安なくスタート。出だしの10番パー4は、ティショットを右に曲げてラフに入れたが、手前8メートルに乗せてパー発進。14番までパーを並べて迎えた15番パー4では、ピンまで残り100ヤードの2打目を「ピンを狙うショットができた」と、56度のウェッジで20センチにつけてバーディ先行。18番では1メートルほどのパットを外してボギーとしたが、後半の6番パー3でバーディを奪い、アンダーパーでホールアウトした。
ティショットでドライバーを使わないホールも多かったが、フェアウェイキープ率は35.7パーセント(5/14)。「ドライバーショットは左に巻いたり、リキミがありました。終盤になるまで修正できなかった」と振り返ったが、2打目以降は大きなミスが少なかった。
「アプローチや、2パットで上がりたいロングパットを寄せられて、ボギーにしなかった。自分のゲームプランに収まるようにマネジメントをして、必死にがんばっていました。練習してきたことが少しずつできています。ドライバー以外は…」と耐える1日でボギーを最少に抑えた。
今季から9番アイアンを抜いて、9番アイアン相当の“43度”のウェッジを投入している。しかし、この日の出番は10番パー4の1回のみ。ピンまで150ヤード。8番アイアンと43度のウェッジのちょうど間の距離だが、「43度でしっかり打つ」ことを選択。「すごくいいショットが打てたのですが、ピンの奥12メートルでビックリでした」と風の影響もあり、想像以上にボールは飛んでしまった。「各番手のMAX飛距離を把握していかないといけない」。効率のいいスイング作りやトレーニングによるパワーアップもあり、ギアを1つ上げたスイングの飛距離は未知数な部分も多く、明日以降のデータになるとした。
首位と5打差は悪い位置ではない。「スコアを伸ばしていくためには、ドライバーもアイアンもかなり改善していかないといけない。なかなかすぐにはいかないと思うけど、(修正が効いてきた)最後の5ホールの感覚は明日以降に向けていい材料です」。再現性の高いスイング作りを初めて2年。「だいぶ理想のスイングに近づいてきている」と徐々に手応えを感じているが、試合の中で成功と失敗を繰り返しながら身に着ける心構えだ。(文・小高拓)
<ゴルフ情報ALBA.Net>