<KKT杯バンテリンレディス 初日◇15日◇熊本空港カントリークラブ(熊本県)◇6499ヤード・パー72>
大荒れのゴルフだった。東京五輪銀メダリストの稲見萌寧は5バーディ・2ボギー・1ダブルボギー・1トリプルボギーの「74」。2オーバーの70位タイで初日を終えた。
「めっちゃ疲れました」という第一声が、この日のせわしなさを物語る。「一発のミスがどうしようもないところにいって」と想定外のライが稲見を苦しめた。
4番でバーディを先行させたが7番でボギー。続く8番のパー3では、ティショットが木に当たり真下に落ちたことで、バンカー内で目玉に。「硬いところで、左足下がりで」。本来ならなるはずもない目玉から無理に打ってグリーンオーバー。「今度は木の根元で」と、またも不運に見舞われてトリプルボギーを喫した。
しかし、9番から5ホールで4バーディを奪取。息を吹き返したかのように見えたが、次なる試練が稲見を襲った。今度はラフからライが“良すぎた”ため、想定外の飛びを見せたボールは奥のバンカーへ。今度はふわふわの砂で「ダフって飛ばなくて」とダブルボギー。その後は持ち直せずに長い一日が終わった。
「芝とのマッチングが合わなかった」とアンラッキーの原因を突き止めるのが精一杯。「どうしようもできなかった」と割り切るしかなかった。
ホールアウト後は練習場に向かったが、「ちょっと打って、パットやって、帰ろうかな」と、練習の虫もきょうばかりはおあずけ。先週の2位タイフィニッシュで上昇した流れを切らさないためにも、残り2日で巻き返すしかない。(文・高桑均)
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