今季のメジャー第2戦「全米プロ選手権」を主催するPGA・オブ・アメリカ(全米プロゴルフ協会)は9日、5月19日にオクラホマ州タルサ・サザンヒルズCCで開幕する同大会の出場者リストを発表した。ここにタイガー・ウッズ、フィル・ミケルソン(ともに米国)も名を連ねた。
昨年2月に自動車事故で右脚に大けがを負ったタイガーは、今年4月の「マスターズ」で競技ゴルフに奇跡の復帰。予選通過を果たし、起伏の激しいオーガスタ・ナショナルGCを72ホール歩き切った。
その試合後タイガーは、「脚は痛む。今後の体のコンディションと相談して決める」と全米プロへの出場は未定としていたが、4月28日にはサザンヒルズCCを訪れ練習ラウンドを行っていた。2007年には同コースでの全米プロに勝利。ただ19年までにギル・ハンス氏による改造が施され、多くの木が取り除かれた。その状況を自らの目でしっかりと確かめ、本番に臨む。また7月にセント・アンド・リュースで行われる「全英オープン」への出場も明言している。
一方のミケルソンは、2月にグレッグ・ノーマン(オーストラリア)率いるサウジアラビアの新リーグ発足に関する発言でPGAツアーを“大批判”。またサウジアラビアへの不適切な発言もあったことで非難の的になり謝罪する事態にまで発展した。合わせて「プロゴルフからしばらく離れる」とし、以降のツアーを欠場。過去3度勝利しているマスターズにも出場しなかった。
しかし昨年、キアワアイランドで開催された全米プロでは50歳の最年長記録で勝利、ディフェンディングチャンピオンとして参戦が注目されていた。ミケルソンが米国ツアーで最後にプレーしたのは今年1月の「ファーマーズ・インシュアランス・オープン」(予選落ち)。2月にはアジアンツアーの「サウジ国際」に出場し、18位で終えた。
このほかは世界ランキング1位でマスターズ王者のスコッティ・シェフラー(米国)や、ローリー・マキロイ(北アイルランド)、ジョン・ラーム(スペイン)、そして松山英樹を含むメジャー優勝者34名が出場。日本勢は松山のほか比嘉一貴、星野陸也、稲森佑貴、金谷拓実、木下稜介、香妻陣一朗の7名がリストに入った。(文・武川玲子=米国在住)
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