<コグニザント・ファウンダーズカップ 初日◇12日◇アッパー・モントクレア・カントリー・クラブ(米ニュージャージー州)◇6656ヤード・パー72>
米ツアー6勝目を挙げた「DIOインプラントLAオープン」以来、3週間ぶりのツアー出場となった畑岡奈紗。大会3連覇をねらうコ・ジンヨン(韓国)、今季メジャー大会「シェブロン選手権」でツアー初優勝を遂げたジェニファー・カプチョ(米国)との注目組でのプレーとなったが、圧巻のプレーを見せつけた。
現地時間午前8時32分(日本時間午後9時23分)に1番からスタートした畑岡は、2番パー5で残り201ヤードから4番ユーティリティで振り抜き、2オンに成功。「ティショットもセカンドショットももパッティングも完ぺきだった」と、およそ4メートルの下りのパットを沈めてイーグルを先行させた。4番パー4、9番パー5でもスコアを伸ばして折り返すと、その勢いは止まらない。
後半に入って2つのパー5をそれぞれバーディとして迎えた最終18番。「レジェンドがいる前でバーディを決められてよかった」。ツアー通算48勝のナンシー・ロペス(米国)が見守るなか、2打目を1メートル弱のチャンスにつけてバーディ締め。ボギーフリーで7アンダーの「65」をマークし、単独3位の好発進を決めた。
もともとは今季初勝利を挙げた「DIOインプラントLAオープン」の翌週にあった「パロス・ベルデス選手権」に出場予定だったが、「体が疲れていたので、リセットさせる意味でも日本に帰りました」と一時帰国。短期間ではあったがリフレッシュし、日本にいるトレーナーと会ってトレーニングを行い、体調を整えた。
その調子の良さはスタッツにも表れている。前戦では「不安要素があった」というティショットだったが、フェアウェイが狭い難しいセッティングのなか、この日のフェアウェイキープ率は100%。グリーンを外したのも3回のみで、「何ホールかピンチもあったけど、パッティングを決めてパーセーブできたのは大きかった。ボギーにしなかったのは、つぎのバーディにつながったと思う」と、なんとかカバーしてスコアを伸ばし続けた。
ホールアウト後には現地メディアの取材にも応じた畑岡。英語で投げかけられた質問を通訳なしで理解し、日本語を織り交ぜながらも出来る限り英語で答えようとしていた。その英語での受け答えを指摘されて「ゴルフよりも英語の練習を頑張っているからね(笑)」という“ジョーク”も飛び出して、笑いを誘った。
米ツアー7勝目、そして2戦連続Vにむけて申し分ない好発進を切った。2日目は午後スタートとなる。「きょうよりも風が吹くと思いますが、風の向きやピンの位置をしっかり把握して、キャディさんと一緒に頑張りたい」。“優勝”という言葉は口にしなかったものの、その座をしっかりと狙っている。
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