<WGC-ブリヂストン招待 最終日◇5日◇ファイアーストーンCC(7,400ヤード・パー70)>
2017年の再現はならなかった。昨年大会の覇者・松山英樹は1イーグル・2バーディ・4ボギー・1ダブルボギーの「72」と最後まで苦しみトータル1オーバーの39位タイで終えた。
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出だしは去年の「61」を再現する勢いだった。2番パー5で残り194ヤードの2打目をピン左手前5mにつけてイーグル。さらに3番、5番とバーディを決めて5ホールで4つ伸ばす格好の展開。本人も「気分的にはいけるかなと期待した」と確かに猛チャージを予感させた。
だが、次の6番パー4でティショットを左に曲げると、その後もミスが出てダブルボギー。これで流れが止まってしまう。1つボギーを叩いて折り返すと、10番ボギー、さらに13番からも連続ボギーと一気に貯金を吐き出すかたちに。17番では2打目を約1.4mにつけるもバーディパットは蹴られて万事休す。悔しいかたちでラウンドを終えた。
落胆した表情を見せつつ振り返った今日のラウンド。「いい流れの後が上手くいかないですね。曲がるのは分かっているので、6番のティショットのミスも仕方ないと思ったが、パーかボギーで上がらなければいけないところを、ダボにしてしまったり、8番もボギーにするような位置じゃないところからボギーにしてしまったり。そういうのが続いているので疲れますね」と唇をかむ。
昨日手応えを掴んでいたパッティングも「一日良くても…。今日の前半までは良かったが、違和感があると最後まで悪いままで終わってしまう。何をしたらいいのか分からない感じです」と流れを止めるにはいたらなかった。
今大会は今年でメインスポンサーのブリヂストンが撤退。来シーズンからは大会名称が変わると共に、フェデックス社があるテネシー州のTPCサウスウインドへと舞台を移すため、優勝したファイアーストーンCCも今年で最後となる。「いい終わり方をしたかったのですが、中々上手くいかない。厳しいコースだった」。改めてこのコースの難しさを感じることとなった一週間となってしまった。
昨年の優勝を振り返り「自分がいいプレーができればここで勝てるんだというものが分かったので、去年のことなんですけどうれしいです」と話した松山。「ただ、現実は下の方でいいスコアで回れない状況。こういう難しいコースでもスコアを出せるようなゴルフができるようにはやく戻りたいですね」と改めて表情を引き締める。
来週は海外メジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」。昨年大会では一時は単独首位に躍り出るなど優勝争いを演じた。それだけに日本からの期待は大きいが、状態が悪いだけに「来週は気を抜いてやりたいなと思います」と話すにとどまった。(文・秋田義和)
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