<CAT Ladies 2日目◇18日◇大箱根カントリークラブ(6,704ヤード・パー73)>
“黄金世代”の1人、20歳の大里桃子が、7バーディ・ノーボギーの「66」をマーク。トータル10アンダーで単独トップに立った。ラウンド後には「難しいホールが続きましたが、バーディを獲れることができたのですごくうれしいです」と会心のラウンドに笑みをこぼした。
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スタート直後の3番パー3。ティショットをグリーン右に外したものの、残り10ヤードのアプローチが直接決まりチップインバーディと幸先のいい滑り出し。そこからはパーを並べる展開となったが、9番パー5で3打目をベタピンにつけバーディを奪うと、一気に流れをつかんだ。10番で1.5m、13番で2mを決めスコアを伸ばすと、上り3ホールを連続バーディ。一気に単独首位に躍り出て、ホールアウトを迎えた。
昨年のプロテストに失敗した大里は、今季QT16位の資格でレギュラーツアー前半戦の出場権を獲得。はじめての経験に春先は6戦連続予選落ちを経験するなど、苦戦も強いられた。「最初はフライヤーの計算もそんなにできていなくて、グリーンを大きくオーバーしたり、パターもびびって打っていました」。しかし、「少しずつ経験を積んでいけている」と、そんな日々が今に生かされプレーを続けている。
それでも6月末の第1回リランキングで24位に入り、後半戦の出場権も確保。7月には2度目となるプロテストを無事3位で通過し「胸のモヤモヤがなくなった。気持ちが楽になった」と、試合に集中できる態勢も整った。
ラウンド中のキャディは父の充(みつる)さんが務めているが、「いつもけんかしながら回っています」と、ラウンド中の様子を笑顔で明かす。しかし、この日に関しては「奇跡的なショットが打てたりしたときに、『今の奇跡じゃない?』とか2人でいい合っていました(笑)」と、“仲むつまじい”ラウンドとなったようだ。
「いつも裏街道(10番)から“緊張感ゼロ”みたいな状態でスタートして、そこから追い上げるというゴルフをしています。今回は立場が違う。最終組で緊張するとは思うけど、声援を自分の味方にしたいです」
最終日はツアー初優勝がかかった、まさに大一番となる。それでも「スコアボードを見ながらラウンドをするか?」という質問に、「見ます!」と答える度胸も魅力だ。緊張感と父からの“叱咤激励”を力に変え、明日その手で優勝カップをつかみとる。(文・間宮輝憲)
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