「正直、もう少しお伝えいただきたかったのが本音」とこぼしたのは日本ゴルフ協会(JGA)のスタッフだ。連日日本勢のメダルラッシュが伝えられる「アジア大会ジャカルタ」だが、これまで日本勢が獲得した42個の金メダルにゴルフ競技が含まれているのをご存じだろうか。
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ゴルフ競技は23日(木)から26日(日)までの4日間行われ、アマチュアで構成される日本男子チーム(中島啓太=代々木高3年、金谷拓実=東北福祉大2年、今野大喜=日大4年、米澤蓮=東北福祉大1年)がトータル28アンダーで金メダルを獲得した。2位の中国に7打差をつける完勝。チーム最年少の中島啓太は個人でもトータル11アンダーで金メダルを獲得している。
注目度は低かったかもしれないが、確かな大偉業だ。日本男子が個人・団体ともに金メダルを獲得するのは1998年大会以来20年ぶり。ちなみに当時の日本代表は、個人金の近藤智弘を筆頭に星野英正、宮里優作、谷原秀人という豪華メンバー(全員国内メジャーチャンピオン!)。松山英樹、小平智という米ツアー覇者コンビを擁した2010年大会代表でも成しえなかった金メダルを若武者たちが持ち帰った。
個人金メダルの中島が「先輩たちが良い雰囲気を作ってくれた。団体で金メダルを獲れたのは先輩たちのおかげ」と話す通り、普段からナショナルチームで顔を合わせるメンバーのチームワークは抜群。チーム最年長で今野康晴の甥にあたる今野大喜は個人ではトータル4アンダー8位タイに終わったが「アジア大会だからと言って気合いが入りすぎることもなく、普段通りできた」と笑顔。年長組の金谷とともにチームをまとめ、この日のフォトセッションでもまだぎこちない笑顔の中島に対し、満面の笑みを見せて「この辺が歳の違いだな」と周囲を笑わせた。
メンバーは息つく間もなく、アイルランドで行われる「第30回アイゼンハワートロフィー世界アマチュアゴルフチーム選手権」に向けて30日(木)に日本を発つ。たくましく成長するヤングジャパンの活躍をしっかり追いかけたい。
古江彩佳(滝川第二高3年)、佐渡山理莉(名護高3年)、小倉彩愛(岡山操山高3年)で挑んだ女子チームはトータル7アンダーで5位に終わっている。チーム最高の9アンダーで終えた古江はメダルをかけたプレーオフの末に敗れて4位。あと一歩のところでメダルを逃している。
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