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香妻琴乃の涙に隠された理由 周囲の人々が語るその“素顔”【記者の目】

先週の「マンシングウェアレディース東海クラシック」は、香妻琴乃のツアー初優勝で幕を閉じた。プロ入りから8年目にしてようやくつかんだ勝利。大粒の涙を流し、感謝の言葉を口にする姿が印象的だった。「ゴルフをやってきてよかったね、と言われたのがうれしくて…」。そう号泣した時の心境を語った香妻。ここにたどり着くまでには、長く、そして厳しい道のりが待っていた。
香妻琴乃 初優勝でカップに口づけ【フォトギャラリー】
2011年にプロ入りした香妻が、大きな注目を集めたのは14年。その愛らしいルックスとともに、「サマンサタバサレディース」、「ミズノクラシック」で2度のプレーオフを戦うなど(結果はともに敗れ2位)、実力面でも存在感を発揮したのがこのシーズンだった。同年の賞金ランクは19位。さらに平均パット数(パーオンホールのパット数)でツアー1位を記録するなど活躍を続け、『いつ優勝してもおかしくない』という期待を一身に受ける選手となった。
しかし、その年の10月、香妻のキャリアに大きな影響を及ぼすできごとが起こる。それが腰痛の発症だ。「寝返りも打てないし、歩けない、咳をしても痛む」。当時のことを香妻は、こう振り返った。そこからは腰の痛みが出ないようにと、トレーニング、練習の制限を行ったのだが、それがその後の“不振”へとつながっていった。
父の尚樹さんも、この腰痛が一つのターニングポイントだったと語る。「いい感じで来ていたのに。練習もできずに、本人が一番悔しかったと思います」。
22試合に出場した14年はわずか3試合だった予選落ち(棄権が1試合あり)が、初のシード選手として戦った翌年には31試合で10試合を数えるようになった。賞金ランクも、シードこそ守ったものの48位と急降下。さらに16年は33試合で18試合の予選落ち。賞金ランク52位に終わり、シード選手という肩書を失った。17年も復調の兆しが見えず、昨年末のQTは3次で敗退。QTランク104位で、出場する試合もままならない。これが、今季開幕時の香妻が置かれた立場だった。
「ゴルフが嫌いになりました」
このQT失敗時には、こんな思いもこみ上げてきたという。そして「レギュラーツアーにも出られない。ファンやスポンサーの皆さまに申し訳ない気持ちでいっぱいでした。スポンサーさんについてもらっている意味はあるのか…」と自分を責めた。今年は4年ぶりにステップ・アップ・ツアーにも戦いの場を求めた。「どんな成績でも必ず試合会場に来てくれるファンの方々や、1日活躍しただけでも“ナイスプレー”って連絡をくれる人達が、私が思っているよりもたくさんいることに気づきました…。その人達のためにも、早く優勝したい」。それがモチベーションだった。
「あまり苦しいこととかは話さず、ガマンする子なんです」。そう明かすのは、香妻の母・かおりさんだ。腰痛、成績不振などで苦しんでいる時も、母との会話では「よく女同士でするグチなんかはありますけど(笑)。私にはゴルフの話はできないし、他愛もない話ばかりですよ」と、苦しい時でも弱音を吐くことはなかったと母は振り返る。
また、こちらも香妻をよく知る、所属先のサマンサタバサの畠山恩(めぐみ)さんは、「痛み止めを飲みながらラウンドする姿なども見ていました。でもそんな時でも弱音は吐かなかった。こちらが『大丈夫?』って聞いたりすることはありましたが、身近な人以外には、辛い顔を見せない選手です」と明かす。ただ、苦しんでいた時期は「ゴルフをしていても『楽しそうじゃないな』と思うこともありました。早く笑顔が戻って欲しい、それだけでした」。そんな姿が頭に残っている。
初優勝を決めた瞬間、会場で一緒に涙を流した畠山さん。その後、香妻とともに新幹線に乗り東京へと戻った。プレーオフで敗れた14年のミズノクラシックの際にも2人で帰京したこともあり、車内では「そういえばミズノの時も一緒に帰ったね」と、思い出話にも花が咲いたという。そして今回、当時とは違い優勝を決めて帰る香妻の姿を見た時、畠山さんは「注目されてきた選手ですし、ホッとしたのかなという印象を受けました。そして、もう次の目標、ステップに向けて気持ちを切り替えていました。4年前に比べて成長を感じました」と目を細めた。
今年7月の「サマンサタバサレディース」の会場で香妻に話を聞いた時、「ずっとパターさえよければ戦えると思っています。ショットはいいので」と現状を話していた。低迷期には「1〜2メートルのショートパットも打ち切れない」と、かつて輝きを放ったパターが極度の不振に陥り、成績に大きく影響していた。しかし6位タイに入った8月の「CAT Ladies」では「パターに自信が戻ってきました」と口にする言葉は内容を変えていた。その時、感じていた手ごたえは、やはり間違いではなかった。
「ゴルフに真摯に向き合う子だから、ラウンド中『笑顔がない』とかそういう部分がクローズアップされてしまう。口下手で人見知りのところもあって誤解されることも多いですけど、コースを離れるとごく普通の女の子です。私のゴルフの相談にもよくのってくれます(笑)」。畠山さんは、香妻の素顔をこう明かした。
ようやくたどり着いた初勝利。しかし、その後には「まだ1勝しただけ。次はメジャーで勝ちたいです」とすぐに次の目標を口にしていた香妻。どんな苦境にあっても「優勝が目標」と言い続けてきた26歳らしい言葉で、涙の大会は締めくくられた。(文・間宮輝憲)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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