<ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント 2日目◇22日◇利府ゴルフ倶楽部(6,534ヤード・パー72)>
序盤戦は4試合でトップテンに入るなど好調だったものの、夏場以降に思うような成績を残していなかった葭葉ルミが、久々に好位置で最終ラウンドを迎えそうだ。
【写真】葭葉ルミのキュートな私服姿
日没サスペンデッドとなったこの日、葭葉は16番パー4でティショットを放ち、セカンド地点までたどり着いたとき、中断のサイレンを聞いたという。ピンまで残り120ヤードぐらいしかなく、ピッチングウェッジでボールを打つことができたので、とりあえずこのホールを終了してからクラブハウスへ戻ろうと考えた。すると、セカンドショットがピンそば2メートルにつき、それを沈めてバーディ。首位と1打差の通算6アンダーにまでスコアを伸ばした。
「実は1番パー4ではセカンドショットがグリーンを5ヤードほどオーバーしたんです。そこからのアプローチは逆目だったこともあり、かなり難しい状況でした。ボギーを覚悟して60度のサンドウェッジでロブショットに挑戦すると、これが見事に成功してチップインバーディ。この1打がかなり大きかったですね」
波に乗った葭葉は、前半を3アンダーでハーフターンすると、後半はさらに2打伸ばす。しかも5バーディ、ノーボギーという危なげないラウンドだった。ピンが切ってあるほうとは逆の広いサイドを狙うマネジメントが功を奏したという。
また、葭葉にとって、今週は期するところがあった。というのも、同い年の香妻琴乃が先週優勝したからだ。この世代(1992年4月2日〜1993年4月1日生まれ)には、ほかに成田美寿々や青木瀬令奈、福田真未など、ツアーで活躍する選手が多い。同い年だけの女子会もよく行われており、そこでは皆で活躍して、ツアーを盛り上げていこうという話題が頻繁に出るという。それだけに、香妻の優勝は同会のメンバー全員に刺激を与えたようで、葭葉も例外ではない。
「ただ、私たちの代は1勝を挙げることが目標ではありません。皆、何勝もできるような選手になりたいんです」と、熱く語る。そのためにも、ツアー2勝目をできるだけ早く挙げたい気落ちが強い。第2ラウンドを終えたときには、首位との差がもっと開いているかもしれないが、せっかく訪れた久々のチャンスだけに、みすみす逃す気は少しもないようだ。(文・山西英希)
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