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強い父の姿はどう映った？タイガー・ウッズ5年ぶり勝利で「これまでと違う勝利」

＜ツアー選手権 最終日◇23日◇イースト・レイクGC（7,362ヤード・パー70）＞
ツアーの最終戦で見事なカムバック優勝。ツアー通算80勝目の大台に乗せる5年ぶりの勝利。タイガー・ウッズ（米国）はやはり世界のスーパースターだった。
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米国男子ツアーの最終戦、プレーオフシリーズ4戦目の「ツアー選手権」で圧巻のゴルフを見せたウッズ。初日から首位を守り、強いウッズを見せつけた。全盛期に見せた雄叫びはなかったものの、大人になった落ち着き払ったウッズの勝利は、新たな時代の幕開けを予感させた。
強かったウッズでも、最終日は苦しんだ。出だしの1番をバーディとしたものの、その後はスコアが停滞。大量リードがあったとはいえ、後半に入るとさらに足踏みどころか、連続ボギーを喫するなど、最終的には2位と2打差。それでも堂々のたたずまいで、最後は勝利を静かにかみしめた。「これまで勝ってきたメジャーと同じくらい」というほど、感慨深い勝利だった。
2013年8月に最後の勝利を挙げてからは4度にわたる腰の手術に、昨年は危険運転で送検もされた。今年1月に復帰してからは、手探りの状態が続いた。「また勝てるかどうか分からなかった。でもどうにか、バラバラだったスイングを一つにまとめることができた」。着実に結果を残し、先月の海外メジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」では、猛追を見せて2位フィニッシュ。完全復活を予感させてから1月後に復活優勝。喜びもひとしおに違いない。
世界を代表するアスリートして、常に注目を浴び続けてきたウッズも42歳。世間一般でいわれるピークを越えてからの復活劇に、「この勝利はものすごく大きい。私の近くにいた人たちは、私がどれだけ苦しんできたか知っている。彼らが本当に助けてくれた」と、周囲のサポートに感謝した。
最終ホールは、久しく見ることができなかった光景が広がった。ウッズ復活劇を見ようと押し寄せた大勢のギャラリーがフェアウェイに入りこみ、まるで優勝行進のように、ウッズと同組のローリー・マキロイ（北アイルランド）がグリーンに向かう後ろに続いた。「後ろを振り返ったら、フェアウェイの半分はギャラリーで埋まっていた」と、かつてのフィーバーを思い起こさせる光景に白い歯を見せた。
「歩くことも、座ることもできなかった」という腰の激痛と闘い、第一線に戻り完全復活。そんなウッズの戦いをそばで見続けてきた子どもたちに、ようやく勝利の瞬間を見せることができたことを喜ぶ。「子どもたちも私が何をしているか、理解できるようになっている。彼らが覚えているような年齢で優勝していなかったので、彼らにとってもこの勝利はこれまでと違うと思う」。
これでツアー通算82勝のサム・スニードの記録にあと2つと迫った。「80勝できたことはとても大きい。まだサムが私の上にいるけど、いつか抜けるかもしれない。42歳でまたプレーできることを幸運に思う。周りの人が支えてくれたからだ」。家族をはじめ、ウッズ復活を信じてきた人たち、世界中のタイガーファンが待ち望んでいた勝利。一度地に落ちたスーパースターが、再び主役の座に戻ってきた。
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