国内女子ツアーの「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」が終了し、今季から導入されたリランキング制度による後半戦の出場順位が決まった。
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シード権を持たない選手の出場優先順位をシーズン中に見直すこのリランキング制度。開幕戦から6月末の時点で第1回が行われ、今回は第2回のリランキング順位が確定。大きく順位を上げた選手がいる一方で、第1回から順位を落として、残り試合の出場機会を失った選手もいる。
まず、リランキング対象選手、つまりシード権を持たない新垣比菜、有村智恵、黄アルム、大里桃子、香妻琴乃の5人が優勝し、リランキングによる順位と関係なく、今季最終戦までと来季の全試合への出場を決めている。
なかでも香妻は、昨年のサードQTで敗退。ファイナルQTを逃し、今季はステップ・アップ・ツアーに出場しながら、レギュラーツアーは推薦をメインに出場。第1回リランキングは55位と苦しい状況から、まさに下克上を果たした典型的な例といえる。
優勝者以外での上位を見ると、1位は小祝さくら。幾度も優勝争いを演じ、ここまでの獲得賞金は5860万円を超えており来季のシード権は確実。同学年の勝みなみもここ最近は調子を落としているが、約3750万円を獲得してシードを手中に収めた。
第1回リランキングからの変動を見ると、25位から11位に上がった大出瑞月、26位から12位に上がった木村彩子、28位から16位に順位を上げた原英莉花らは、大きく出場優先順位を上げた。なかでも原は香妻同様、昨年のQTではファイナル進出に失敗。今季はステップ・アップ・ツアーにも出場して2戦2勝。レギュラーツアーの出場機会を生かしてのジャンプアップ。賞金シードも見える位置で、後半戦に望みをつないだ。
順位を上げた選手がいれば、下げた選手もいる。昨年のファイナルQTで上位に入った選手で、第1回リランキングをクリアしながら、第2回で大きく落としたのがQT2位の松森彩夏(30位→39位)、QT19位の松森杏佳(14位→29位)らだ。
ここで気になるのが、何位の選手まで出場できるのか。第2回リランキング順位が適用されるのは、来週の「スタンレーレディス」から最終戦前の「大王製紙エリエールレディス」まで。そこで、各大会の出場人数を見ると、スタンレーと「NOBUTA GROUPマスターズGCレディース」が108人でそのほかの大会は96人だ。
108人出場試合の場合、およそリランキング40位までは出場が可能と見られ、96人の大会ではリランキング28位までが出場可能の見通しだ。ただし、出場資格上位選手の欠場や、出場資格の重複などによっては、当然順位は繰り下がるが、やはり40位より下の選手は厳しい状況といえる。
リランキング制度導入初年度で、多くの選手がシーズン序盤に話していたのが、いかに前半戦で活躍して、賞金を上乗せしておくかということ。こうしてみると、第1回から第2回の間に大きく順位を上げた選手は非常に少なく、選手の見立ては正しかったようだ。
最終の出場順位も確定し、リランキングも落ち着いたいま、次に気になるのは賞金ランキング50位以内に入ってシードを決めることができるかどうか。今週の「日本女子オープン」を含めてシーズンも9試合。次なる戦いからも目が離せない。
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