毎週、ゴルフツアー会場で選手たちを撮影し続けるプロカメラマン。インサイドロープでプロゴルファーの凄みや熱気を感じ、ときおり会話のやりとりを見聞きするなど、“試合中の選手たちに最も近いメディア”であるツアーカメラマンが見た印象的な景色を紹介する【アジアパシフィック ダイヤモンドカップ編】。
【動画】メジャーハンターのチョン・インジが罰ゲーム?
日本ゴルフツアー機構とアジアンツアーの共同主管で行われた「アジアパシフィック ダイヤモンドカップ」は、池田勇太の今季初優勝に終わった。3日間60台を並べ首位に立つと、最終日は後続を寄せ付けず終わってみれば6打差の圧勝。2016年の賞金王が、初秋の埼玉で強さを見せた。
アジアンツアーの強豪を相手に圧勝劇を演じた池田。「まったく隙を見せずに、ラウンドの途中も余裕を持って回っていたように見えました」と話すのは佐々木啓カメラマン。「元々同伴競技者やキャディさんにも気を遣ってプレーする池田選手ですが、今大会は特にそれを感じました」と続ける。
面倒見がいいことでも知られる池田は前週、中止となった「ANAオープン」の特番で急きょ北海道に飛び、開催コースから生中継に参加。被災地も目のあたりにしたという。「自分たちに何ができるか考えたい」と話していた池田。行動で示していきたいと、男の心に火がつき、すぐさま優勝という結果で思いを表現した。
「常に周囲をよく見ている池田選手ですが、今大会は表情がすごく柔らかだったんです。キャディさんにも積極的に話しかけていて、緊張を和らげているように見えました。最終日、72ホールが終わって、優勝が決まった瞬間のキャディさんのホッとした表情が印象に残りました」(佐々木カメラマン)。池田の柔和な笑顔とともに、安心しきったキャディさんの顔がとても対比的な一枚だ。
<ゴルフ情報ALBA.Net>