<日本女子オープンゴルフ選手権 3日目◇29日◇千葉カントリークラブ野田コース(6,677ヤード・パー72)>
2週前の「マンシングウェアレディース東海クラシック」で2位タイ、先週の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で8位タイと好調が続く新垣比菜。トータル3アンダー・16位タイからスタートしたこの日も4バーディ・2ボギーの「70」をマークし、トータル5アンダーの6位タイと順位を上げるなど、その勢いにかげりは見えない。首位とは5打差。「チャンスがあったら狙っていきたい」と話していたメジャータイトルを奪いにいく。
【写真】大人っぽい?新垣比菜がドレス姿で色紙に込めた言葉は?
前半3つのバーディを奪い快調にスコアを伸ばしていった新垣。しかし「そのまま後半も…、と思っていたら雨が強くなってきて」と、ラウンド中に降りだした雨の影響もあり、10番、15番をボギーとして足元をすくわれた。それでも最終18番パー5では、ピンまで70ヤードの3打目を2mにつけバーディ締め。スコアを伸ばしたことだけではなく、ナイスパーを拾いながらガマンを続けられたことにも満足そうな様子を浮かべた。
そんな新垣が、ラウンドを振り返ったとき以上の笑顔を浮かべた場面があった。それが“憧れの人”からもらった1枚のサインについて語ったときのことだった。「チョン・インジさんからもらいました」。前日まで一緒にラウンドをした韓国が誇るスターに直接お願いし、記念の一品をもらうことができた。
インジのことが好きな理由でまっ先に上がったのが「かわいいからです」というもの。もちろん顔だけでなく、ラウンド中の振る舞いも参考になると、2015年の「日本女子オープン」を制したとき以来のファンだという。普段、他のトーナメントで選手にサインをもらうことは「ありません」と言うが、今回は特別。サイン入りのヤーデージブックと一緒に撮影した写真は宝物となりそうだ。
そのインジが初日のラウンド後に、新垣と、こちらも一緒に回った勝みなみについて、「まだ20歳なので、今後もっと経験を積んでいけば、さらにいい選手に成長すると思います」と話していたことを聞くと、さらにその表情が明るくなった。「自分も世界の舞台で活躍できる選手になりたいです」と、海外で戦う自らの姿にも思いをはせた。
「優勝争い、トップ10が続いて調子はいいです。3日間アンダーで回れているので、さらに順位を上げられるように頑張りたいです」と最終日への意欲を語った新垣。まずは、インジと同じ日本女子オープンのタイトルホルダーとなり、その背中に少しずつ近づきたい。(文・間宮輝憲)
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