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ライダーカップは「そういう大会」であってほしい【舩越園子コラム】

2年に1度の米欧対抗戦、ライダーカップは、今年はパリで開催され、初日も2日目も欧州優勢。個人戦12マッチが行なわれる最終日を迎えた時点では、すでに欧州が10対6と大差でリードし、勝利が決まる14.5ポイントににじり寄っていた。
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米国チームは1993年以来、アウェイでは一度も勝利していない。その意味ではフランス開催だった今回も確率的には敗北が濃厚で、米国の全国紙が「逆転勝利の可能性はあるにはあるが、起こりそうもない」と諦めムードの記事を書いていたほどだった。
だが、それでも米国側には「もしかしたら」という期待があった。1999年大会では今回と同じ10対6から奇跡の大逆転優勝を遂げた実績がある。もっともそれはアウェイではなくホームのボストン開催だったが、逆転優勝自体は不可能ではなかった。
「あの奇跡をもう一度」。そんな期待が寄せられていた今年の最終日、個人戦の口火を切ったジャスティン・トーマスが、まずこの日の初勝利を米国にもたらし、10対7へ。ブルックス・ケプカの引き分け、ウェブ・シンプソンの勝利、トニー・フィナウの勝利によって、ついに10.5対9.5の1ポイント差へ。「もしかしたら」の期待は限りなく膨らんだ。
しかし、その直後、ジョーダン・スピースが敗北し、タイガー・ウッズが敗北し、ダスティン・ジョンソンが敗北。そして、フィル・ミケルソンが16番でティショットを池に入れた瞬間、欧州勝利が決まった。
初出場だった欧州チームのトミー・フリートウッドが長い髪を振り乱しながら走り回ったり飛び跳ねたりして歓喜していた。その一方で、米国側では「なぜ勝てなかったのか?」という敗因探しムードが広がっていった。
今大会でウッズはただの1度も勝利を挙げられず、「それが最大の敗因」という意味合いのフレーズがSNS上で次々に発信され、ウッズ自身、それを受け入れていた。
「僕は0勝4敗。欧州側に4ポイントを与えてしまった。米国が優勝カップを手離すことに貢献してしまった要因の1つは僕だった。それが残念でならない」
どちらかが勝てば、どちらかが負ける。名誉とプライドをかけて戦うからこそ、どちらも熱くなる。だからこそ、米欧のどちらでもない他国のゴルフファンにとっても面白い。
しかし、あと味の悪さだけは残してほしくない。そうなってしまったら、ライダーカップが素晴らしい大会ではなくなってしまう。
米国チームが10対6から奇跡の大逆転勝利を収めた1999年大会では、敗北した欧州チーム全員が米国チームのマナーに腹を立て、会見場の椅子を一斉に蹴り倒して去っていった。その場面を間近で目撃した私の中では、以後、何年もの間、ライダーカップと恐怖が結びついて離れなかった。
欧州チームの勝利を許した2012年大会では、米国キャプテンだったデービス・ラブIIIの采配に批判が集まり、大会後の米ツアー会場では、みんなから避けられたラブが練習グリーンで一人孤独に球を転がす姿が悲痛だった。
2014年大会では、戦略を巡って米国キャプテンのトム・ワトソンとチームメンバーとの間に試合中から不協和音が鳴り響き、大敗とわだかまりを残す結果になった。
そんな負の遺産だけは残してほしくない。前週のツアー選手権で5年ぶりの復活優勝を遂げ、世界中を沸かせたウッズが、その翌週のライダーカップで瞬く間に批判の的にされ、大勢の人々にもたらした感動が台無しになってしまってしまうのは、あまりにも残念。
勝利には結びつかなかったが、うめき声を上げながら深いラフから渾身の力で球をかき出したウッズの姿は「母国のために勝ちたい」と言っていた。自らの池ポチャが母国の敗北を決めることになったミケルソンの申し訳なさそうな顔も忘れられない。
だが、セルヒオ・ガルシアとリッキー・ファウラーが互いの勝敗やチームの勝敗に関わらず、何秒間も固く抱き合い、爽やかな笑顔で互いの健闘を讃え合っていた場面は、とても心地良かった。
マイクを向けられたガルシアは、勝利の喜びもさることながら「この大観衆こそが素晴らしい」と、最終日にル・ゴルフ・ナショナルに詰め寄せた5万人の観客をたたえ、感謝していた。
勝利を目指す対抗戦。だが、人々にもたらすものは、勝利の喜びと敗北の悔しさの2種類だけではない。パリに集まった大観衆もテレビ観戦した世界中のファンも、きっとたくさんの良き思い出を胸にしまったに違いない。
ライダーカップは、そういう大会であってほしい。
文 舩越園子(在米ゴルフジャーナリスト)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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