<TOTOジャパンクラシック 初日◇2日◇瀬田ゴルフコース 北コース・滋賀県(6,659ヤード・パー72)>
「TOTOジャパンクラシック」は日米共同試合ということもあって、成績はもちろんのこと、普段ラウンドできない米ツアーの選手と同じ組でプレーすることができるのも醍醐味の一つ。お目当ての選手と一緒に回ることはそう簡単に実現しないが、昨年大会では上田桃子が「世界のトップとかは関係なく1番回りたい選手」と話していた、当時世界ランク1位のユ・ソヨン(韓国)とのペアリングに「えー!?嬉しい」と目を輝かせていた。
【連続写真】小祝さくらが憧れるプレーヤー その最新スイングを激写
今年、そんな念願が叶ったのが初出場の小祝さくら。「この前、優勝していたのをテレビで見ていて、スイングがかっこよかった。同じ組で回りたいですってコーチとかと話していたら、まさかのペアリングで。うれしかったです」と話す“意中の相手”とは、米ツアー通算2勝のダニエル・カン(米国)。今年10月の「ビュイック LPGA上海」で勝利を挙げ、昨年の海外メジャー「KPMG女子PGA選手権」でツアー初優勝を挙げた実力者だ。11年のプロ入り後、なかなか結果を残せないところから這い上がってきた苦労人でもある。
間近で見た念願の人はやっぱりすごかった。「ショットがキレキレでした。ヘッドスピードがすごかった。動画で見たとおりでした(笑)」。動画では伝わらない部分としては「切りかえがとても早いプレースタイルもすごいなと思いました」と同じ組だからこそ分かる凄みを肌で感じた。ちなみに小祝がカンに「優勝したのを観ましたよ」というと「サンキュー」と返されたという。
もう1人一緒に回ったキム・セヨン(韓国)にも驚いた。「すごく飛んでいて。キャリーがすごいから、時には40ヤードくらい置いて行かれていました」。背丈はあまり変わらないのに飛距離は全く違う。数値など頭では分かっていても、実際に見るとやはりすごい。
そんな2人に引っ張られる部分もあった。「カンさんやセヨンさんのような方と毎週回っていれば、自然と技術も上がるだろうな、と思いました。米ツアーの方々はゴルフを簡単にやっているように見えます。気難しく考えてなさそう。そこが見ていてかっこよかった。上手い方と回っていると、付いていかなきゃと思うので。今日はそれも良かったです」。4アンダー・7位タイという好発進は、好プレーを見せる2人に負けない気持ちを見せた結果である。
「すごく勉強になった1日でした」と満足げな小祝。今季米ツアー本格参戦初年度ながら「ISPSハンダ・オーストラリアン女子オープン」でいきなり優勝したコ・ジヨン(韓国)と日本ツアー勢屈指の実力者テレサ・ルー(台湾)と同じ組となった第2ラウンドは、どんなプレーを見せてくれるのか。(文・秋田義和)
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