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わずか1打差リードの終盤でもピンを攻め続けた黄アルム 今季3勝、その強さの要因に迫る【辻にぃ見聞】

先週の「伊藤園レディス」は、黄アルム(韓国)が順位変動の激しい3日間を終始安定したゴルフで乗り切り、今季3勝目(通算4勝目)を挙げた。今年7月の「大東建託・いい部屋ネットレディス」で9年ぶりの優勝後、立て続けに2つの勝利を重ねた要因を上田桃子らを指導するプロコーチの辻村明志氏が語った。
【写真】女優・中谷美紀さんとカップを掲げる黄アルム
■バックスピンで戻り過ぎるグリーンに多くの選手が苦戦
今大会の会場となったグレートアイランド倶楽部は、グリーン左に池が待ち受け、それが選手に大きな重圧を与える17、18番が名物ホールとして知られる。それに加え今年は、「止まり過ぎる」というグリーンも選手を苦しめたと辻村氏は話した。
「コンパクションが軟らかく その影響でスピン量がグンと上がり、ギュンギュンとボールが戻っていましたね。ウェッジなら平気で10m、ショートアイアンでも5〜7mというのもざら。選手にとっては、グリーンを狙う時の距離感がつかみづらかったはず。ただ硬いグリーンでボールを止めるのも、軟らかい所で戻し過ぎないのも、両方とも技術です」
今回のコースは、グリーンでスピンが入り過ぎないような距離を残す技術を選手に求めた。実際に松田鈴英は、単独トップに立った2日目を振り返って「パー5の攻め方を注意しました。3番の3打目は、初日は70ヤード残したのですが、奥からだったのにもかかわらず予想以上に戻ってしまったので、今日は125ヤード残しました」とマネジメントを変えたことを明かし、「65」という好スコアにつなげた。
■1打差リードの終盤に果敢にピンを狙える自信
そんななか最後まで果敢にピンを攻め、優勝を手繰り寄せたのがアルムだった。辻村氏の目には、ショット、パットへの自信にあふれているアルムの姿が映った。
そしてその自信は、終盤の“しびれる”場面でも変わらなかった。16番で下りのスライスラインを決めバーディを奪ったアルムは、ここで2位に1打差をつける単独トップに立った。こうして迎えたのが名物の17、18番だった。左に池が待ち構え、さらに最終日は左端にカップが切られたこの2ホールでも、アルムは手綱を緩めることなくアグレッシブにピンを攻め続けた。
「17番ではピンやや右目のセンター寄りに、18番も右4.5mにしっかりと打っていきました。ショットに自信がないと、16番も含めた上り3ホールでピンを攻めることはできない。ましてや1打差。とても勇気のいるショットです」
■女子ツアーNo.1の低いフォロースルー
この自信は、コーチの存在が大きい。一昨季終了後からイ・ボミ(韓国)のことも教えるチョ・ボムス氏の指導を受けるアルム。優勝後の会見では「ゴルフは技術は20%で、メンタルが80%とよく言いますが、先生を替えてからショットの時に自信がつき、それが余裕につながっています」と絶対の信頼を口にした。では実際にどのような変化が、アルムのスイングにもたらされたのか?辻村氏はこう説明する。
「スイングプレーンがすごく安定しました。アルムさんは、ダウンスイングと、フォロースルーでクラブが抜けていく位置のラインがほぼそろっている。おそらく今の女子ツアーで、一番フォロースルーが低く左へ振り切れている選手ではないでしょうか」
アルムのスイングで、大きく変化があった部分について「一貫して低い位置で振り抜くため、インサイドからインサイドへのスイングがしっかりとできている」と辻村氏は分析。そして、その効果について「クラブを振り抜く位置や、手元が低くなったことで、打点の良さと、球がフェースに乗っている時間の長さにつながっています」と説明した。
「フェースローテーションが非常に少ない、軽めのドローボールを打てているのが、アルムさんが好調を維持できている理由ですね」
こうやってアルムは高精度のショットを生み出し、それを次々とピンに刺していった。
■永井花奈の復調に“太鼓判”
さらに辻村氏は、2位タイだったアン・ソンジュ(韓国)、永井花奈にも称賛の言葉を贈った。
1番でダブルボギー、2番でボギーと最悪の立ち上がりとなった最終日のソンジュだが、その後8つのバーディを奪い「68」をマーク。優勝まであと1歩のところまで盛り返した。これについて辻村氏は「普通の人なら『今日はダメだ』と思う展開。そこから気持ちを切り替え、盛り返したのはすごいの一言。ビックリしました」と脱帽した。
さらに、8月の「CAT Ladies」以降、7度の予選落ちを喫するなど調子を落としていた永井についても、「予選落ちが続いていた時は、ショットのタイミングがバラバラでした。スイング時に自分のタイミングを見失っていて、飛ばないし、曲がるという状況。心配しましたが、今は最後までしっかりと振り切れているし、立て直しましたね」と復調に太鼓判を押した。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、比嘉真美子、藤崎莉歩、小祝さくらなどを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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