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10年連続保持の山下和宏がシード喪失 持ち味の精度に苦しんだシーズン

<カシオワールドオープン 2日目◇23日◇Kochi黒潮カントリークラブ・高知県(7335ヤード・パー72)>
2009年からシードを保持し続けた男がいよいよ手放すこととなった。賞金ランキング94位から一発逆転を目指しプレーした山下和宏だったが、トータル6オーバー・86位タイで予選落ち。賞金シードを喪失が決まった。
シード争いの最終章 2日目の熱戦を特選フォトで振り返る【LIVEフォト】
「残念ですけど仕方が無い」と質問より先に自ら口を開いた山下。「最近100ヤード以内のショット、持ち味だったところが良くなくなってしまいバーディが減った。それで1年過ぎました。あっという間に今に至った」と説明する。
不安な部分が徐々にズレていった。アプローチが良くないと思い集中的に取り組むとパターが悪くなる。ショットの精度も同じだった。「今まではずっと遜色ない感じでこられていた100ヤード以内の正確性が今年は悪くて。パーオン率は悪くないのですが、今までならワンピンに付いていたのが今年は付かなくなった。それで楽に獲れるバーディの数が減りましたね」。その言葉を象徴するかのようにバーディ率は昨年の3.17から2.77と大幅にダウン。昨年までもパー5での2オン率はツアーでも下の方だっただけに、原因は明確だった。
今年で45歳となった山下だが、「体力が落ちたわけじゃないのが歯がゆいですね。自分で修正しきれなかった。今までは何か起きても答えが出ていたのに、答えが出ないままここまできてしまった感じです」。体の問題ではないだけに、悔しさがつのる。
それでも「ちょっとヒントみたいなものが見つかった。今からちょっと練習してきます」と、2006年以来12年ぶりとなるQTへ一筋の光が見えた。神妙な面持ちをしている報道陣に「ここはお通夜じゃないですよ(笑)」と周りに気を遣った山下。その姿が来年もこの舞台に戻ってくることを予感させた。(文・秋田義和)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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