<カシオワールドオープン 3日目◇24日◇Kochi黒潮カントリークラブ・高知県(7335ヤード・パー72)>
ラウンド中からボールがドロップしたりと異変を感じていたが、ちゃんと判明したのは第2ラウンドが終わった段階。よく見ると、1年使い続けたドライバーのフェースにひびが入っていた。小鯛竜也はそんな状況にもめげず、3日目に「69」で回り首位と3打差のトータル7アンダー・10位タイにつけた。
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割れたことに気づいた後は、こだわりがあるが故の大変さが待っていた。「(3日目からは)スプーンで行こうかとも思いましたが、このコースは距離がでないと厳しい。でも、ドライバーは自分ように調整したものじゃないとダメ。ロフトが立ち気味というかない方がいいんですよ」。何とかありとあらゆる手を使って、自宅のある神戸から“自分用”のスペアを届けてもらった。
というわけで、今朝ぶっつけとなったが「練習場では良かった。問題ないかなと思えた」とすんなりとフィット。序盤は1番のバーディ以降パーが並ぶガマンの展開が続いたが、折り返しての10番、11番と連続バーディで波に乗ると最終18番では残り258ヤードから3番アイアンで5mにつけてイーグル締め。ハプニングにも動じず、堂々優勝争いに加わった。
どうしても今大会で勝ちたい理由がある。それは最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」に出場したいから。昨年初めて出たときは「本当にお祭りのようで、朝の開会式からバタバタしてあっという間に終わってしまった。もう一度出場してしっかり戦いたい」。浮き足立ってしまった反省、そして自分の成長を試す場所としてこれ以上の場所はないからだ。
そのためには勝つしかない。急ごしらえのドライバーは「途中シビアな部分もあったし、風の影響を受けたところもあったのでもうちょっと調整したい」とまだまだ万全とは言えない。それでも「これが最後とならないように頑張りたい」と表情を引き締めた小鯛。この日のイーグル締めの流れを明日につなげて、東京よみうりへの切符を勝ち取りたい。(文・秋田義和)
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