<LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 最終日◇25日◇宮崎カントリークラブ・宮崎県(6471ヤード・パー72)>
2018年シーズンが終了した。全38試合。10代の畑岡奈紗や新垣比菜から40代の大山志保まで、今季の優勝者もバラエティに富んだ。若手の台頭が目立ったが、30代以上のいわゆるベテラン勢も大いに気を吐いた。
復活Vで号泣… 有村智恵、再起のシーズンを特選フォトで振り返る【写真館】
灼熱の真夏に涙を誘ったのは有村智恵の6年ぶりの優勝。本大会はトータル1オーバーの16位に終わったが、「いいところも悪いところもありましたが、久しぶりのリコーカップで大きな成長を実感できました」と、復活の年を振り返った。
22日に31歳になったばかりの有村にとって、「今季はショット力が上がった年。飛距離も伸びたし、苦手だったグリーン回りも良くなった。あとはパッティングだけです」と、戦う態勢が整ったこの1年に充実感がにじんだ。
米ツアー挑戦から撤退し、QTからはい上がってきた有村。第2の黄金期に向けて、「来年はまた一(いち)から。入れ替わりが激しくなっているので、緊張感をもってやりたい。上で戦っている同世代も多いし、諦めちゃいけない。まだまだ感動を与えられるように頑張りたいです」と、19年シーズンは、さらなるレベルアップを図る。
1学年上の上田桃子にとっては「タフだった。にがい一年でした」と、こちらは反省がまずは口をつく。「ショットを武器にしていましたが、あまり良くなかった。その調整ばかりで、トレーニングやアプローチを十分にできなかった」と、苦しかったシーズンをトータル2オーバー・17位タイで終えた。
未勝利に終わったことは大きな反省点。悩んだショットについては、「ベースはわかっているので、あまりそこにこだわりすぎないように。あとは来年、何をモチベーションにやるかが大事。まずはそれを見つけたい」とした。
昨年は3季ぶりに勝利を挙げるなど2勝をマーク。今季はつい2週前まではこの最終戦出場も危ない位置から「TOTOジャパンクラシック」で2位タイに入り、エリート集団に滑り込んだ。32歳のベテランも「まだまだこれからです」と、ゴルフ魂が消えることはない。若手の勢いストップに、ベテラン勢の活躍がスパイスとなりツアーも盛り上がる。有村、上田のような熱い先輩がいてこそ、ツアーの活性化は続いていく。(文・高桑均)
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