<LPGA新人戦 加賀電子カップ 初日◇6日◇グレートアイランド倶楽部・千葉県(6513ヤード・パー72)>
今年プロテストに合格した選手が集まる「LPGA新人戦 加賀電子カップ」には、当然ながら来季より本格的なツアー生活を送るという選手も多数出場する。脇元華もその一人だ。経験を来季に生かすため、今年感じた苦労の一つひとつを糧にしていく。
新人戦の初日は、2バーディ・3ボギーの1オーバー・7位タイ。雨や寒さの影響で、多くの選手がスコアを伸ばしあぐねたラウンドで、脇元はオーバーパーながら首位と2打差の位置に踏みとどまった。ただ「ショットがブレてしまいました。腰のキレが無くて…」と内容には満足いってない。「入念にストレッチなどをして、明日に備えたいですね」と、しっかりと体調を整え最終日に向かう。
この“腰のキレ”については、23位で終えた先月のファイナルQTの時にも問題視していた部分。その原因を聞くと、「疲れですかね」と考えられる点を挙げた。
2018年は、脇元が「人生が変わった一年」と口にする一年だった。昨季の国内QTはエントリーミスで出場できず、日本ツアーで戦えない状態でのシーズンインとなった。そこで試合の場を求めて台湾ツアーのQTに挑戦し、トップ通過。異国の地でトーナメントを戦った。台湾3試合目となった5月の「サンポレディスオープン」では優勝。7月には最終プロテストに合格し、そこから国内のレギュラー、ステップ・アップ・ツアーに出場するなど目まぐるしい毎日を送った。
「ステップに出場し始めた時には3〜4kg体重も落ちました」と、大きく変わった生活にリズムが合わず、ラウンド中に食事を取らなかったことでコンディションも落ち込んだ。現在はその経験を生かし、こまめに食べながらのプレーを続けるが、やはり最初は勝手が分からないことも多かったようだ。
このように、海外転戦や試合が続く時の体調管理の仕方、それに伴う“失敗”なども経験した今年だったが、これが「来年の目安になりますね」と大きく役に立ってくる。ファイナルQTを、来季のレギュラー前半戦にフル出場できる見込みの順位で終えたことで、来年3月からはトップカテゴリーでの厳しい連戦も待ち受けている。毎週コンディションをピークに合わせるためにも、2018年はいい“予行演習”となったようだ。(文・間宮輝憲)
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