<ウェイスト・マネージメント・フェニックス・オープン 事前情報◇30日◇TPCスコッツデール(アリゾナ州)>
先週の「ファーマーズ・インシュランス・オープン」を3位タイで終えた松山英樹が、満を持して迎えようとしているのが「ウェイスト・マネージメント・フェニックス・オープン」だ。
松山英樹は飛んで曲がらない 日本人No.1の「ねじれ」【スイング連続写真】
米ツアーに本格参戦した2014年からの5年で、大会2勝。棄権した昨年以外、すべて優勝争いに食い込んでいる。米ツアーが公式で発表している優勝予想では3年連続で松山の名前が1位に挙がるほど、この大会における松山の印象は強い。米ツアーでの地位を確立した“牙城”ともいえる本大会と松山の歴史を、印象的なコメントとともに振り返る。
■14年(4位T):悔しさが残る1年目「チャンスは間違いなくあった。でも勝てなかった」
米ツアーに本格参戦した2014年。当然優勝予想ランキングにも名前が挙がらない中、初日に「66」をマークして10位タイの好発進を決めた。2日目には、大観衆を前に約24ヤードの距離からチップインバーディを奪うなど随所で見せ場をつくり、首位と3打差の5位タイに浮上。勢いを落とすことなく3打差の3位タイで迎えた最終日は、一時はトップと1打差に迫った。
しかし、終盤で運に見放される。16番パー3でティショットをグリーン奥に外すと、アプローチも寄せきれずに痛恨のボギーを喫し、17番パー4では1オンに成功しながら3パットのパーと厳しい展開。米ツアー初優勝には2打及ばなかった。シーズン2戦目で早くも4位タイと好成績を残したが、「チャンスは間違いなくあった。でも勝てなかった」と悔しさばかりが残った。
■15年(2位T):カットラインからの起死回生「次に勝ったときにこの経験が生かされたと思える」
予選ラウンドでは“優勝”の2文字は想像できなかった。2アンダー(28位T)からの2日目は、前半に池ポチャ、OBと序盤4ホールで4ストロークを落とす乱調。一時は予選通過が危ういところまで沈んだが、後半では3連続バーディを奪うなど4つ伸ばしてイーブンパーまで挽回した。
ここからガラリと風向きが変わる。3日目は米ツアーの自己ベストとなる「63」をたたき出して2位タイに浮上。最終日は1番で129ヤードを放り込んでイーグルを奪い、首位と1打差に迫った。そのままバーディを積み重ねて一時は単独首位に浮上したが、14番で3パットボギーを叩くと、ここから流れを失った。1イーグル・3バーディ・1ボギーの「67」でホールアウトし、この年はブルックス・ケプカ(米国)に1打届かなかった。優勝は逃したが、「次に勝ったときにこの経験が生かされたと思えると思う。早く勝てるようにがんばって練習できたら」と1打の重みを胸に刻みつけた。
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